ごく最近、中国に関する日本のある本を読み、胸を揺さぶられました。
アメリカの首都ワシントンでなぜ中国についての日本の書を読むのか。
私はワシントン在勤の記者であり、アメリカの動向を日本に向けて報道することが主任務です。しかし、このところ中国に関しての報道や論評も多くなっています。なぜなら当のアメリカが中国を語り、論ずることが多いからです。
その現実に加えて、私は2000年末まで産経新聞の初代中国総局長として北京に2年ほど勤務した経験があります。だから中国への関心が自然と高くなります。それでなくとも日中関係の動向はその行方が日本の国のあり方そのものにもかかわってくるため、アメリカにいても真剣に注視せざるをえないのです。
という背景から読んだ本は『大地の咆哮』というタイトルです。副題は『元上海総領事の見た中国』となっています。出版はPHP研究所、筆者の杉本信行氏は現役の日本の外交官です。ただし杉本氏は現在は病気と闘うために、休職の状態となっているそうです。
上海総領事といえば、当然、日本の上海領事が中国側の公安組織から脅迫され、自殺した事件が連想されるでしょう。そうです。杉本氏は自殺した領事の直接の上司である総領事だった人なのです。
杉本氏は『大地の咆哮』の「まえがき」の冒頭で次のように書きます。
「2004年春、上海の日本総領事館で、一人の館員が、このままでは国を売らない限り出国できなくなるとの遺書を残して死んだ。私は、そのときの総領事であった。上司として、館長として、彼を守れなかったことへの無念さはいまも変わることがない」
『大地の咆哮』は杉本氏が過去30余年の日本外交官、とくに中国を専門とするチャイナスクールの一員として経てきた中国に関する体験や考察をまとめた書です。
いま日本では中国関連の書は山のように出ています。私もその多くに目を通してきましたが、中国の現実をこれほど多角的に、これほど実証的に、しかも日本人の心を前提として、伝えた本もないな、と感じました。
いま最も重要な日中関係に関する記述のいくつかを『大地の咆哮』から紹介しましょう。
「中国の内政上の必要性すなわち共産党の統治の正当性および正統性の裏付けのために反日教育を行わざるを得なかったことが、今日の日中関係をより不幸にしてしまっている」
「もしも日本の総理が中国での在留日本人の安全あるいは日本企業の円滑な経済活動の確保を理由に靖国神社参拝を中止することになれば、中国側とくに政権内部の対日強硬派は『日本という国は経済利益のためには国の面子も捨てる』と受け取ってしまう可能性がある」
「日中間には台湾問題、尖閣諸島領有権、東シナ海の資源開発など主権がらみのさまざまな問題が存在しており、靖国問題が参拝中止により解決したとしても、その後、他の問題で日中間の利益が対立すれば、中国内部の対日強硬派は靖国神社参拝中止の先例にならい、『日本側は過去の認識が間違っている。口頭の謝罪だけではなく、実際の行動をもって認識の過ちを正せ』との同じ論法で日本側に繰り返し譲歩を迫ってくるであろう」
「国際テロリストが日中間のこのようなやり取りを見て、日本は経済的な利益のためには『国としての大義も捨ててしまう』国だと誤解してしまう懼れもあるだろう。そうなると、外国における日本人の生命・財産を人質にしたり、日本企業を脅迫することにより、日本から経済的あるいは政治的な要求を満たそうとする国際的テロ行為を誘発する危険性すら出てくるであろう」
対中外交に文字どおり命を賭けてきた杉本氏のこうした警告は、鉄のような重みで私の胸に迫ってきました。
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正論8月号に産経新聞コラムニストの石井英夫さんが「世はこともなし?」で同様の趣旨を書かれています。文中の引用で、日高義樹ハドソン研究所主席研究員の「ホワイトハウスが心配しているのは、日本が中国の要求を受け入れ、靖国参拝をやめるようなことがあれば、アジアでは誰も日本を信用しなくなる。それだけではなく、日本を屈服させたというのでますます中国を恐れるようになる」(夕刊フジ6月2日付紙面)を紹介されています。
まさの古森さんがブログで書かれたとおりなのでしょう。それもまた、北朝鮮のテポドン発射でも同じことが言えそうです。
自殺した理由がよく分かりません。
脅迫されたということは、中国の弱味を
握ったも同然。
日本での報道を見る限り、女性関係で後ろめ
たい点があったわけでもないようです。お前が
自殺したら、中国人女性を許してやる、と
いった脅迫でもなかったと思います。
脅迫を小泉総理大臣にご報告して差し上げれば、
ことのほか誉められたのではないのか、と想像
したりしています。
自殺された方は元・国鉄職員だと、どこかで
読んだ記憶があります。国鉄に務めていらした
方は、脅迫は罪である、という認識がないの
でしょうか? 国鉄当局が率先して脅迫していた
(「組合を変わらないとお前はJRに採用され
ないぞ」云々)と、どこかで読んだ記憶があり
ます。
いずれにしても、総理大臣の靖国神社参拝が
日本のアキレス腱であると分かるような本が
『大地の咆哮』のようですね。機会がありましたら
読んでみたいと思います。
>握ったも同然。
いささか、無理な解釈です。弱みを握れらた側が脅迫されるのが一般的な事象です。
あえて逆の解釈を前提に論を進めるからには、何かこの件に関する個別具体的な事情をご存知なのでしょうか?
前提が狂っているなら、結論もおのずと狂うものです。
>国鉄に務めていらした
>方は、脅迫は罪である、という認識がないの
>でしょうか? 国鉄当局が率先して脅迫していた
>(「組合を変わらないとお前はJRに採用され
>ないぞ」云々)と、どこかで読んだ記憶があり
>ます。
では、その「罪」をどこに訴えればよかったのでしょうか?場所は中国です。中国の警察に訴えますか?(笑)難癖もいささか度が過ぎていますね。
国鉄当局の件にしても、「脅迫」ならば、国労なりなんなりが刑事告発すればよいのではないですか?朝日新聞あたりがことのほか喜んで報じたと思います。もっとも、国民生活を無視したストライキに明け暮れていた労組の言い分が国民の支持を得られたとは思いませんが。
>いずれにしても、総理大臣の靖国神社参拝が
>日本のアキレス腱であると分かるような本が
>『大地の咆哮』のようですね。
全然「いずれにしても」ではありません。かなり牽強付会なことを仰っているように思います。
中国の要求に屈すれば屈するほど、中国は次の要求、次の要求とハードルを上げるのみです。
しかし、韓国はそのことに気付かず「北東アジアの王様は中国」とばかりにすり寄ってはしゃいでいる。
いま、我々が警戒すべきは北朝鮮などではなく「中韓の接近」こそ最も警戒すべきではないでしょうか。
そしてこれらの国が仕掛けてくる硬軟多種の工作を見抜き、公然と向けてくる内政干渉に対し、毅然とはねのけ、日本の意志を明確にかつ粘り強く示し続けることではないでしょうか。
それが、自ら命を絶って中共のスパイ強要をはねつけた外交官の心に応えるものと思います。
それが出来ない「親中」とか「媚中」を冠されるあまたの政治家達、総理大臣の靖国参拝がいいとか悪いとか、いまだに騒ぎ立てている輩は、この際「痴れ者」と言われても仕方あるまい。
今日付の産経新聞が「駐日中国武官・防衛庁幹部に頻繁接触・軍事情報漏洩か」と報じていましたが、中共の真の狙いは我が国の「ロボット技術」ではないだろうか。
警視庁の皆様ご苦労様です。
目の前をウロウロする防衛庁幹部との接触は目先をごまかす作戦かも知れませんよ。老婆心ながら。
ペルー日本大使公邸人質事件で人質になった日本大使館員が解放後に犯人たちから聞いた話として明らかにしていますが、テロリストが狙ったのは日本もしくはスペインで、人質を犠牲にしてでも強行解決にでるのが明白なアメリカやイスラエルなどの国は最初からターゲットから外されていたそうです。実際、アメリカ人の人質は早期に釈放されています。
ダッカ事件で福田赳夫首相が「人命は地球より重い」と述べ、テロリストに屈して身代金を支払い超法規的措置として赤軍派メンバーを釈放してしまいましたが、その禍根がペルー日本大使公邸人質事件を招いた遠因となっているのではないかと思います。
ペルー日本大使公邸人質事件時の日本政府の人命最優先の対応などもテロリストからすればやはり日本は格好のターゲットだと再確認させてしまったのではないでしょうか。
中国の意向に沿って靖国参拝を中止するというのは未来により大きな禍根を残すことになると思います。今後はこのような過ちは犯してはならないと思います。
> >脅迫されたということは、中国の弱味を
> >握ったも同然。
>
> いささか、無理な解釈です。弱みを握れらた側が脅迫されるのが一般的な事象です。
> あえて逆の解釈を前提に論を進めるからには、何かこの件に関する個別具体的な事情をご存知なのでしょうか?
> 前提が狂っているなら、結論もおのずと狂うものです。
詳しい事情を知っているわけではありません。
女性関係をネタに中国側に強請られた、と一般に
報道されている内容を知っているだけです。
弱味を握ったからといって、それを使って脅迫する
ことが善である、わけがありません。
報道が事実であるならば、中国はかなり卑怯なこと
をしたわけです。おそらく、中国の公安職員の独断
専行だと思いますが。
自殺する前に領事が上司に相談していれば、日本
政府は中国政府に抗議し、善処を求め、貸しを作る
ことができたかもしれません。
中国が否定すれば、その領事さんがテレビに出演し、
具体的に中国を非難することもできました。
そんなこんなで、この一件、私はあまり日本側を
信用できないのです。
すみません。
それから、
> 国鉄当局の件にしても、「脅迫」ならば、国労なりなんなりが刑事告発すればよい
とのことですが、中央労働委員会は不当労働行為が
あったと認定しています。
それでは、失礼いたします。
この感触、子供に分かったかどうか、母親が可哀想でした。
皆さん、草むらには気をつけましょう。
>女性関係をネタに中国側に強請られた、と一般に
>報道されている内容を知っているだけです。
そうですね。なのになぜ「脅迫されたということは、中国の弱味を握ったも同然」という解釈になったのでしょう?この領事は中国のどのような弱みを握っていたのでしょう?
>自殺する前に領事が上司に相談していれば、日本
>政府は中国政府に抗議し、善処を求め、貸しを作る
>ことができたかもしれません。
>中国が否定すれば、その領事さんがテレビに出演し、
>具体的に中国を非難することもできました。
>そんなこんなで、この一件、私はあまり日本側を
>信用できないのです。
外務省の対応も相当お粗末だったようですからね。この部分については同意します。
>中央労働委員会は不当労働行為が
>あったと認定しています。
あなたは「国鉄当局が率先して脅迫していた」と述べ、刑法上の脅迫罪を問題にされていました。ですから我輩は「刑事告発すればよい」と返答したのです。
「不当労働行為」は刑法上の犯罪ではありませんし、まして「脅迫」でも何でもありません。
いささか、論点のすり替えに思えます。
nekoponさんのご質問
> >女性関係をネタに中国側に強請られた、と一般に
> >報道されている内容を知っているだけです。
> そうですね。なのになぜ「脅迫されたということは、
> 中国の弱味を握ったも同然」という解釈になったのでしょう?
にお答えします。
このような卑怯な脅迫を一外交官に中国が行った、
という事実自体が中国の弱味になります。
日本が騒ぎ立てればいくらでも事件を大きくでき、
中国上層部の関与を否定させるため、中国共産党
幹部の秘密を公にさせることができたかもしれません。
それにしてもこの問題、日本側がやけに静かですね。
騒ぎ立てないから北朝鮮にミサイル発射させろよ、
とか、秘密裏にやっていないことを願います。
ミサイル防衛構想は、軍需産業が儲かりますよね。
年金、健康保険、住民税、固定資産税、都市計画税、
自動車税、...、。財布から、お札がどんどん国庫へ
飛んで行くのを見送るしか術のない、iza2063でした。
# そう言えば、消費税、なんてものもありました。
靖国問題でこじれている中国との関係をこれ以上 悪化
させたくないという、外務省の良識が働いていることとは
思いますが。
余計なこと言って済みません。
> 日本の外務省の皆様。
1件忘れていました。
nekoponさんに、
> 「不当労働行為」は刑法上の犯罪ではありませんし、
> まして「脅迫」でも何でもありません。
と指摘されてしまいました。
私は専門家でも何でもないのですが、どこの労組に所属
するかという点に関して、刑法上の罪となるような脅迫
行為を行ったから、不当労働行為と認定されたのだと
思います。
>このような卑怯な脅迫を一外交官に中国が行った、
>という事実自体が中国の弱味になります。
>日本が騒ぎ立てればいくらでも事件を大きくでき、
>中国上層部の関与を否定させるため、中国共産党
>幹部の秘密を公にさせることができたかもしれません。
そういう趣旨であれば、理解できます。
>騒ぎ立てないから北朝鮮にミサイル発射させろよ、
>とか、秘密裏にやっていないことを願います。
>ミサイル防衛構想は、軍需産業が儲かりますよね。
はて?日本政府が中国に依頼して北朝鮮にミサイルを発射させたと。
呆れますね。
もっとも過去・現在・未来の全てにおいて、日本を悪役としてしか見ない人にはそう見えるのでしょうね。
>刑法上の罪となるような脅迫
>行為を行ったから、不当労働行為と認定されたのだと
>思います。
不当労働行為という行政法上の事実認定と、脅迫という刑法上の事実認定は全く異なるものです。
もう少し勉強してから法律を論じてください。
> はて?日本政府が中国に依頼して北朝鮮に
> ミサイルを発射させたと。
> 呆れますね。
> もっとも過去・現在・未来の全てにおいて、
> 日本を悪役としてしか見ない人にはそう見える
> のでしょうね。
そういうストーリーがあったら面白いな、
といったレベルの妄想です。
ご容赦ください。
# 妄想と分かるコメントにしたつもりでは
# ありました。
不当労働行為については専門家でもありません
し、そういう場でもないと思いますので、これ
以上の発言は控えさせていただきます。
なお私は当事者ではありませんので、念のため。
# 被害者だと騒いでいる労組関係者は後ろ暗い
# ところがあるから、刑事告訴できない、などと
# 早とちりしないでください、程度の意味です。
失礼いたします。
>そういうストーリーがあったら面白いな、
>といったレベルの妄想です。
酷な言い方ですが、「妄想」なら他所で書いてはいかがでしょう?あるいはあなた自身のブログか。
根拠すら示せない勝手な論旨を展開し、批判されると「あれは妄想だから」と逃げるような不誠実を他人のブログのコメント欄で行うのは、私はどうかと思います。「そういう場」ではないと思います。
>不当労働行為については専門家でもありません
>し、そういう場でもないと思いますので、これ
>以上の発言は控えさせていただきます。
先に「不当労働行為」を持ち出したのはあなたです。先に持ち出して形勢が不利になると、「専門家ではない」「そういう場でもない」と逃げる不誠実に、どう向き合えばよいのでしょうか?我輩(笑)。ならば始めから「不当労働行為」などという単語を持ち出さないほうが良かったと思います。
>するかという点に関して、刑法上の罪となるような脅迫
>行為を行ったから、不当労働行為と認定されたのだと
>思います。
こうまでハッキリ書くからには、それ相応の根拠があってしかるべきと思います。
しかし、あなたはそれを示すより先に、「専門家ではない」「そういう場でもない」と逃げに入ってしまったわけです。
これではあなたが何の根拠もなく、“国鉄当局なりJRなりが刑法犯としての「脅迫」を行った”と公言したことになります。言論には責任が伴うと思うのですが。
この本はまだ読んでいないので、必ず読みたいと思います。
> あるいは日本企業の円滑な経済活動の確保を理由に
> 靖国神社参拝を中止することになれば……
日本の総理が靖国神社参拝を中止する場合、
上記の本音を言う事は無いと思います。
建前として用意する言い訳は、どんなものになるのだろうか……
一番無難な言い訳は、
「中国や南北朝鮮との外交が忙しく、靖国神社に行く暇が無かった」
ってのはどうでしょうか?
こんな言い訳では産経新聞も朝日新聞も納得しない??
やはり御時世的に
「天皇が参拝しないから、自分もしない」
ってのはどうでしょうか?
これなら、朝日と日経は納得するかな?
> これではあなたが何の根拠もなく、
> “国鉄当局なりJRなりが刑法犯
> としての「脅迫」を行った”と公言
> したことになります。
とのことですが、以前にも記したように、
中央労働委員会が国鉄当局の不当労働
行為を認定したことを根拠としています。
またJRについて、私は言及していません。
法律では、国鉄当局の行為の責任はJRへ
及ばないようになっています。裁判所も
そのように判断しているようです。念の
ため。
> 言論には責任が伴うと思うのですが。
そうですね。
nekoponさんにきついお叱りをいただき、
恐縮です。
それでは、失礼いたします。
>中央労働委員会が国鉄当局の不当労働
行為を認定したことを根拠としています。
話を元に戻さないでください。繰り返します。不当労働行為という行政法上の事実認定と、脅迫という刑法上の事実認定は全く異なるものです。
“労働法上の不当労働行為=刑法上の脅迫行為”ではありません。
>JRについて、私は言及していません。
確かにあなたは「JR」とは述べていません。しかしあなたは2006/07/09 20:58に
>中央労働委員会は不当労働行為が
>あったと認定しています。
と述べています。“「法律」の規定”、“「裁判所」の「判断」”についてあなたは触れていません。あなたが問題にしているのは中労委の判断です。
そこで中労委の判断を見るに、中労委は「不当労働行為の詳細な事実を認定した上で、JR職員の採用手続の実態や国会における政府の答弁内容をふまえて、JRの使用者責任を認め、救済を命じ」ました(http://www.jlaf.jp/seimei/2004/sei_20040128.html)。
あなたが中労委の判断内容を知らずに「中央労働委員会」という名称を持ち出したなら別ですが、そうでないならば、私が「JR」をも議論の内容に据えることを予期すべきではありませんか?
気になったのはブッシュの対北北風政策が孤立化しだし、それに揺さぶりをかけたのがミサイル打ち上げだ、を読んだ時だ。
日経の春原氏はご存知のようにワシントン駐在した方で、ひょっとしたらあまりにもワシントン暮らしが長すぎたのではと邪推した。
米国の政治家には自国の考え、政策で世界が回り、自分の考えで自国が動くと自負・過信するのが多いみたいである。ビル・クリントンはその最たるものであろう。これは是非ではない。しかし、アンテナ用発信があり、時には相手がそれに乗ったら自分の益みたいな発言とかが見られる。
共・民共に複数の政治家が同時に全く同じ事をTVで聞くが、これは自党後援会に対するアジテーション以外の何物ではないかと、ケースバイケースの考えが好きな私は思う。
長い話をはしょると春原氏はどうもデモクラットのラットになりかかっては入ないかと考えざるを得ない記事であった。
それと同じことが「大地の咆哮」の貴方の記事に見られ、ここ中の抜粋を読んだだけでは、私の揺さぶられず、塞がれるばかりであった。
>私は、そのときの総領事であった。上司として、館長として、彼を守れなかったことへの無念さはいまも変わることがない」
これが事実とすれば(もっと言われてないことがあるはず)、杉本氏はいかにご自身がその職に対し無能、怠惰であったかを私には話しているだけです。休職とは体のいいレイオフでは?
つづく
>今日の日中関係をより不幸にしてしまっている」
杉本氏は中国の国民向けの対日政策の長期化が原因に輪をかけている、としているが元上海総領事が言うべき言葉ではあるまい。原因が何処のあるか杉本氏は認めている。それでは日本はどう対処しなければならないのかを正当論で言わなければいけない所を日本向けの発言をしている。事件後の発言だろうが、こんなことを言うような人なら中国の攻撃は彼本人が的だったのかと邪推する。
>国際テロリストが日中間のこのようなやり取りを見て、日本は経済的な利益のためには『国としての大義も捨ててしまう』国だと誤解してしまう懼れもあるだろう。そうなると、外国における日本人の生命・財産を人質にしたり、日本企業を脅迫することにより、日本から経済的あるいは政治的な要求を満たそうとする国際的テロ行為を誘発する危険性すら出てくるであろう」
素人考えだが、イスラム系のテロリストなら米・イスラエルの情報に対抗する相当のネットワークがあるはずであろう。
>日本は経済的な利益のためには『国としての大義も捨ててしまう』国だ...。
は世界の常識です。
日本企業はそれゆえ世界各国に受け入られている事を忘れてはならない、テロが日本を攻撃しないのは、それをした場合、テロをサポートする団体・国が最終的に損をするとの判断であるまいか?
と私は考えるのである。
「大地の咆哮」が「私の咆哮」で副題は『元上海総領事の見た中国』であったら私も胸を揺さぶれたかもしれない。
57歳という若さでした。
ご冥福を祈ります。
ご冥福をお祈りいたします。
それどころか自国の歴史やそこから生まれてきた外から見れば江戸時代に芸術の域まで達していた環境技術や自然とともに生きることから得てきた精神すら次世代に教えずに(これが愛国心を産むと思うのですが)いる今の状態では、日本にしか持ちえない物を国力にしていくのは無理な気がします。
せっかく国際社会が奇麗事だけを言っている国には支援をする位余裕が出てきたのに、今から武力武力と100年前のことを繰り返すのはどうかと思います。
コメントを読んでいたらずいぶん脱線してしまいましたが、外交技術も技術なので、技術を吸収して独自の価値観でどこにも到達できない域に持っていける日本人なら、杉本信行さんのような方の意思を継いで行くだけの精神基盤が今の日本に残っていれば自殺した方も杉本さんのこの叫びも無駄にならないと思います。そうであって欲しいですが・・・
国際外交はナメられたら終りだから、突っ張ってみせてろって、チンピラ中高生レベルの発想ですよ。
なんだか、専門家が瑣末事にとらわれ過ぎて、木を見て森を見ずの状態に陥ってる典型例と感じられます。