「慰安婦」問題について長い論文を月刊誌「WILL」の5月号に書きました。「マイク・ホンダの正体」というのは、編集部がつけたタイトルです。しかし論文の内容もホンダ氏の中国系勢力との密接なきずなを政治献金の面や過去の共同作業の面から報告しており、この刺激的なタイトルもそう的を外れた表現ではないようです。
この論文の冒頭部分を以下に紹介します。

かつて大ヒットしたアメリカ映画に「エイリアン」というのがあった。遠い星からの怪物が人間の体内に入り込み、その人間を乗っ取ってしまうのだが、外からみると内部にひそむエイリアンたちの存在はわからない。外見はまったく普通の人間にみえる。だが中身は実は恐ろしい別の生物がコントロールしているというのだ。

 非礼になるかと思いながらも、そんなホラー映画の主役をつい連想してしまった。いまアメリカ議会で「慰安婦」問題で日本を糾弾するマイク・ホンダ下院議員をみていてのことである。

 

ホンダ議員はこの一月末、下院に「慰安婦の人権擁護」と題する決議案を提出した。他の議員との共同提案という形こそとっているとはいえ、実態として主導はあくまでホンダ議員である。この慰安婦問題はいまやアメリカのリベラル系マスコミの扇情的報道や学者らの批判的コメントで議会の枠を越えた広がりをみせているが、そもそもの仕掛け人はホンダ氏であり、彼が出した決議案なのだ。

決議案の内容は「日本軍が第二次大戦中、若い女性たちを性的奴隷へと強制したことに対し日本政府は明白な形で公式にそれを認め、明確に謝罪し、歴史的な責任を受け入れることを求める」という骨子だった。要するに六十年以上前の日本軍の慰安婦について現在の日本の政府や国民、首相が謝れ、というのである。これだけでも、「いったいなぜ、いま?」という疑問に襲われるのがふつうである。

しかも決議案は「当時の日本政府が女性たちに兵隊たちへの性行為を強制した」と断言し、「現在の日本政府は日本軍による慰安婦たちの性的奴隷化や人身売買が実際にはなかったという主張をすべて排除せねばならない」とまで命令していた。当時の日本の軍や政府が組織的に、政策として、アジア各地で若い女性を無理やりに連行して、娼婦にさせていた、という「強制徴用」の大前提なのである。

実際に検証された当時の歴史的事実とは異なる「大前提」が大上段に押しつけられているのだ。