ワシントンを4月23日から訪問している拉致問題の「家族会・救う会」代表の増元照明氏、斎藤文代氏、島田洋一氏、3人の活動はちょうど26日からの安倍首相の来訪と重なったため、日本のマスコミではあまり報道されていません。
しかし大きな成果があったといえそうです。
それはアメリカ政府から「日本人の拉致問題の解決なしには北朝鮮をテロ支援国家指定リストから外さない」という言質をとったことです。

周知のようにアメリカ政府の国務省は毎年、世界各国のうち国家としてテロを支援している国を「テロ支援国家」として指定しています。この指定があると、アメリカが最大の出資国である世界銀行や国際通貨基金など国際経済援助機関
からの金融支援を受けられません。このため北朝鮮側はその指定の解除を必死で求めています。

ブッシュ政権は北朝鮮の指定を解除する条件に「日本人拉致問題の解決」をも含むと言明してきたのですが、ここにきて2月の六カ国協議での合意のあと、どうもその条件を棚上げしたまま、北朝鮮の求めに応じて、解除をしてしまいそうな気配が漂い始めました。

増元氏らはこの点をもっとも懸念して、ブッシュ政権の国防総省、国家安全保障会議(NSC),国務省などの担当官との会談で、そうした解除はしなよう強く申しいれてきました。その結果、NSCのデニス・ワイルダー・アジア担当上級部長から「日本人拉致の解決なしに北朝鮮をテロ支援国家指定のリストから外すことはない」という旨の言明を取り付けました。
ブッシュ大統領もその後の27日の安倍首相との共同記者会見で、北朝鮮をリストから解除することはないという趣旨を語りました。しかしその方針の確認を得たのは「家族会・救う会」代表団の方が先だったわけです。

この一点だけでも、代表団のワシントン訪問の意義は大きかったといえそうです。