さてまた慰安婦問題です。
こんどは朗報といえるかも知れません。
オーストラリア議会の上院本会議が9月19日、慰安婦問題に関して現在の日本政府を非難し、公式の謝罪を求めるという内容の決議案を否決しました。
反対34票賛成32票の僅差でした。

この日本非難決議案を出したのは野党の労働党です。その先頭には中国系のペニー・ウォン上院議員が立って、活発に動いてきたそうです。
この労働党提案の決議案の核心は「日本の新しい首相に慰安婦問題を認めさせ、元慰安婦たちへの謝罪決議案を国会に出すことで、公式に謝罪を表明することを促す」という部分でした。
要するにいまの日本の首相に公式に謝れ、ということです。
この決議案にはオーストラリアの与党の自由党議員らが反対しました。
そして翌9月20日、上院は同じ慰安婦問題でも、日本がこれまで過去の戦争行動に関して実行してきた償いの措置への礼賛を表明する内容の決議案を採択したのです。

つまりオーストラリアの上院はアメリカ議会の下院本会議が採択した日本糾弾の慰安婦決議案と同趣旨の決議案をしりぞけたわけです。
オーストラリア議会には存在する良識や常識がアメリカ議会にはないということでしょうか。あるいは日本に対する評価が違うということでしょうか。
いずれにしても、オーストラリアの与党は自国と日本との現在の関係や、戦後の日本の民主主義や人道主義の促進への努力などを重視して、慰安婦問題でいまの日本の首相に謝罪を求めるという案は断固として排したということです。


産経新聞でもこの動きを報じています。

豪上院 「慰安婦」謝罪要求 対日決議案を否決
2007年09月26日 産経新聞 東京朝刊 国際面


 オーストラリアの上院で、慰安婦問題について日本に公式謝罪を求める決議案が否決される一方、同問題などで日本政府の取り組みを評価する決議案が採択された。7月末に対日非難決議を採択した米国下院とは対照的な結果となった。

 上院本会議で19日採決された決議案は野党、労働党議員が提出したもので、元慰安婦への公正な補償や、日本の国会での謝罪決議の採択、学校で慰安婦の歴史を正確に教えることを日本政府に促す内容だった。上院は与党の保守連合(自由党、国民党)が過半数を占めており、同案は賛成34、反対35で否決された。

 一方、20日に賛成多数で採択された、自由党提出の決議案は「日本は戦後、過去の行為に対する償いを行い、世界の平和と安定に寄与してきた」と指摘、「(慰安婦問題でおわびを表明した)河野談話を歴代の内閣も継承してきた」と日本の取り組みを評価する内容となっている。(シンガポール 藤本欣也)