アメリカの大統領選挙が熱気を増し、日本でもアメリカへの視線が改めて強く、鋭く向けられるようになりました。

もっともアメリカという超大国、同盟国の動向は日本にとって当然ながら超重要であり、
その一進一退から目をそむけることは、なかなかできません。経済しかり、政治はもちろんのこと、安全保障となると、アメリカの比重は致命的です。

だからこそ日本でのアメリカ情勢理解は正確な事実に基づかねばなりません。しかし日本のアメリカ情勢理解には構造的な欠陥があります。それは日本のマスコミの多くだけでなく、いわゆる知米派の文化人、知識人までがアメリカの民主党リベラル傾斜の大手マスコミの報道や論評に全面依存する傾向があるからです。

アメリカでの動きの報道といえば、日本側ではまずニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポスト、CNN,CBS,ABCなどのテレビへの依存でしょう。これらの新聞やテレビはそれぞれ報道機関としては、非常に優秀です。尊敬に値する側面が多々あります。
しかし全体の政治的な基調としては民主党びいき、リベラル寄り、という特徴が顕著です。いまの大統領選でも、ヒラリー候補に関するポイジティブな報道が洪水のように多いのもその一例です。ヒラリー候補がなんと85万ドルもの不正献金を受け取っていた中国系犯罪者のノーマン・シューの事件も、これら大手マスコミは「調査報道」などほとんどしていません。あってもほんの表面的です。これがもし共和党候補への85万ドルの不正献金だったら、ニューヨーク・タイムズなど、ものすごい追跡報道キャンペーンを展開していたでしょう。

とにかくアメリカのリベラル傾斜の大手マスコミはアメリカ国民の多数派である保守派の動向を軽視する点で、構造的な偏向があるといえます。共和党の政治家に対してもその種の偏りをもっての報道や論評が顕著です。だからアメリカ全体の情勢を知るためには、大手マスコミ以外にも目を向ける必要があります。

ところが日本のマスコミはニューヨーク・タイムズやCNN(よくクリントン・ニューズ・ネットワークと揶揄されたほど民主党びいきとされます)に依存する度合いが非常に高いのです。どうしても民主党びいきの米国マスコミの受け売りになりがちです。

私はこんな偏向の危険を意識しながらアメリカ報道にあたっているわけですが、最近、日本人による日本語のアメリカ報道・論評で貴重なブログを発見しました。上記のようなリベラル・バイアスをみごとに排した客観的なスタンスでのアメリカ情勢の報道と論評なのです。
このブログは「苺畑より」と題されています。
アドレスは以下のとおりです。

http://scarecrowstrawberryfield.com/

この「苺畑より」の最新のエントリーの一部を紹介しましょう。


January 6, 2008

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ニューハンプシャー民主党大統領予選を斬る!

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私がかなり信用できると考えている世論調査機関ラスマスンのリポートから、火曜日に迫るニューハンプシャー州大統領予選について、民主党候補者たちの状況を考えてみよう。

一番新しい電話アンケートによるとバラク・オバマが支持率39%、ヒラリー・クリントンは27%と、ヒラリーはかなりオバマに差をつけられている。このアンケートはアイオワコーカスが終わった金曜の夜から昨日の討論会の始まる前の夕方にかけておこなわれたもの。同調査でジョン・エドワーズは18%、ビル・リチャードソンは9%、デニス・クシニッチ3%。

バラク・オバマが指名された場合88%の予選投票者がオバマに投票すると答えた。まったく同じ数値の88%の投票者がジョン・エドワーズの場合も同じだと答えている。しかしヒラリー・クリントンの場合、ヒラリーが指名された場合に投票しようと考えていると答えたひとは80%をわずかに上回る率であった。

民主党の投票者たちはヒラリーが「実績、実績」と騒ぐたびに使い古されたレトリックだというイメージを持つようだ。それに対してオバマは経験は浅いが、何かをかえてくれるという希望を市民に与えるという印象を持っているようだ。共和党候補たちと比べて、民主党のトップ候補者たちは三人とも経験が浅い。となってくると彼等の魅力は政治家としての実績よりも人間として誰が一番信用できるか、つまりパーソナリティーの問題になってくるわけだ。夫のビル・クリントンと違ってヒラリーには他人を魅了するチャームというものがない。ビルの場合は嫌なやつだと思っていても、つい好きになってしまう魅力を備えていた。

(以下、略)

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ジェンダーフリー、左翼が幅を効かす女性運動

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ちょっと前に私は『ジェンダーフリーという神話』というエントリーを書いたが、この時、私は日本語でいうところのジェンダーフリーという言葉の意味をあまりきちんと理解しておらず、ウィキペディアで検索した定義をそのまま紹介して、どうやら私が理解しているところのジェンダーフェミニズムのようなものだろうと書いた。

「ラディカル・フェミニズム」においては、「ジェンダー」は、男性と女性を平等で相互補完的に位置づけているものではなく、「男が上で女は下」「男が支配し女が従う」といった、一方的な支配関係として機能している、と捉えている。「ジェンダー」は男女の支配従属の関係を維持するための装置であり、また、ジェンダーを根底から規定し、女性を差別的状況におく社会的仕組みの中心をなすのが、性別役割分業
     (以下、略)




以上のような内容には私も感心しました。従来の日本側のアメリカ報道の枠を破り、地に足をつけた報告だと思ったからです。

このブログの作成者はアメリカ生活の長い日本人女性だそうです。私はその人について、なにも知りません。ただし自己紹介というのがあったので、それを再現しておきます。

アメリカに関心のあるみなさんは、ぜひともみてください。

自己紹介

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みなさん初めまして、苺畑カカシと申します。

日本生まれの日本育ちですが、現在夫のミスター苺と一緒にアメリカは南カリフォルニアの在住です。高校卒業とほぼ同時に渡米。以来ほとんどずっとアメリカ生活です。

苺畑の主旨:

私がアメリカに住むようになって気が付いたことは、私がアメリカについてどれだけ無知だったかということです。この情報時代、アメリカからは映画や音楽を通じてアメリカ文化がどんどん日本へ入ってくるし、新聞やテレビのニュースでもアメリカの話題がことごとく取り上げられるので、日本人はアメリカのことをかなり知っているという印象を受けます。しかし実際には日本にいて得るアメリカの情報は非常に限られており、また報道機関による偏向も混じって、日本ではアメリカの事情はかなり誤解されていると思います。

私が日本語の掲示板などで政治討論をしたり、日本人報道員の意見を読んだりして一番いらだつのは、無知なゆえにおきた誤解に基づく間違った分析です。アメリカ社会にはいろいろな問題があるし、外交問題でも首をひねるものがいくつもあります。しかし正しく事情を把握した上でのアメリカ批判なら納得もいくのですが、完全に間違った角度からの分析だと最初にその間違いをただしてからでなくては議論がなりたたず、非常に歯がゆい思いをします。

そこで私はこの場を借りて、私なりに誤解されやすいアメリカの事情を私の体験をもとに正しくお伝えしたいと考えます。皆様にアメリカの本当の姿をご理解頂きたい。それがこのブログの主旨です。