アメリカ大統領選挙のペンシルベニア州民主党予備選では4月22日夜(現地時間)、
ヒラリー・クリントン候補がバラク・オバマ候補に大差をつけて勝利を飾りました。
この結果、民主党の指名争いはなお激しく両候補の間で闘われることとなりました。
共和党側にとっては好ましい展開だといえましょう。
この写真はペンシルベニア州で予備選最終段階のキャンペーンを展開するクリントン候補です。
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さてペンシルベニア州での民主党予備選の開票の結果、22日午後10時ごろにクリントン候補の勝利が確定しました。78%が開票された段階でクリントン55%、オバマ45%という結果でした。クリントン候補の10ポイントのリードはまあ大勝といえましょう。

クリントン候補は10時すぎにさっそく勝利を宣言する演説をしました。
「アメリカは就任初日からアメリカを導く、そしてとくに全軍最高司令官として機能できる準備のある大統領を必要としています。私こそその大統領になりえます。ありがとう、ペンシルベニア、私をその大統領として推してくれて!」

クリントン候補のこの言葉にはオバマ候補の経験不足をそれとなく批判する意図が言外にこめられています。「就任初日から」大統領の機能をきちんと果たせるのは自分なのだ、という言葉がそれでしょう。

クリントン候補は以下のような言葉をも述べました。
「ペンシルベニアでも3対1の比率で私たちより多くの選挙資金を使った相手に対しては、とにかく戦い続けることによってのみ私たちは勝利を得られるのです!」

オバマ候補がいまや自分たちよりずっと多くの選挙資金を集め、使うことができるようになった状況に一矢を報いる言葉であり、さらにこんごもあくまでオバマ候補に戦いを挑んでいくぞ、という決意の表明だともいえます。

クリントン候補はこの勝利の結果、ペンシルベニア州の民主党代議員約158人のうち少なくとも66人の票を得ることになりますが、オバマ候補も57票は得るため、対決はさらに激化していくということです。この段階で両候補が確実にした代議員数はオバマ候補が1705、クリントン候補が1575だとされています。民主党の指名を獲得するには2025人の代議員の支持が必要です。

オバマv.s.クリントンの対決はなお先に続くことになりました。残り9つの予備選での死闘が続きそうな展望です。このところ民主党内には、このまま両候補の激突をいつまでも続けることは結局、共和党のジョン・マケイン候補を利するだけだから、指名獲得の可能性が減ってきたクリントン候補がもう撤退を宣言すべきだ、という声が高まっていました。しかし今回のクリントン候補の勝利でその声もまた当面は弱くなるでしょう。

ますますおもしろくなるアメリカの大統領選挙、民主党側のレースの過熱ぶりです。

なおクリントン候補とオバマ候補の死闘のような激突はこんごどうなるのか。どんな意味があるのか。私は別のサイトにも詳しい分析を書いています。
http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/i/72/