中国が国際社会に投げる波紋がますます大きくなってきました。
最も象徴的なのはオリンピックの聖火リレーです。
ロンドンでも、パリでも、サンフランシスコでも、中国のチベット弾圧を非難する人たちが、この中国主導の聖火リレーに抗議しました。

下の一連の写真は4月6日、ロンドンでのその抗議の模様です。

London, 6th April




いまや日本もアメリカも、あるいは欧州の主要諸国も、ついに中国とは効果的に関与を保つことが大前提となったようです。ただし、どのように関与するか、が肝心です。

思えば現在の中国はチベットでの弾圧に留まらず、ダルフールでの大量虐殺への間接関与、偽造品、模造品による知的所有権の侵害、世界各地の「無法国家」と連携してのエネルギー追求戦略、有害産品のグローバルな輸出、軍事力の秘密裏の大幅な増強など、あいついで深刻な「問題」を引き起こしています。

中国が国際社会や、近隣諸国に突きつける諸問題がこれほど大きくなると、隣国の日本としてはこれまで以上に真剣な事態っであることは言を待たず、従来よりもずっと体系的、政策的な取り組みが必要とされてきます。

中国は国際社会の規範や基準からみれば、、とう考えても異質性の高い存在です。隣国の日本はその中国に対しぜひともこんご特別の取り組みをしていかねばらなりません。その特別な取り組みとは、どんな対応の仕方でしょうか。

まずなにをおいても、日本としては、オール・ジャパンの態勢で国をあげ、国民全体で取り組むことが必要となるでしょう。そのためにはアメリカの行政府、立法府さらには民間がいま採っている方法が参考となるかもしれません。

ここではそのアメリカが実際に中国に対し、どんなアプローチをとって、どのように対処しているかをまず紹介します。
政府、議会、民間で、それぞれどんな機関がどのように中国問題と取り組むのか。このアメリカの実例を日本も少しは導入し、履行してみたらどうでしょうか。

中国という特殊の存在の国家は日本としても国をあげて、その動向を調べ、論じ、考えねばならない時期がきたようだからです。


   アメリカ官民の中国への政策的な取り組み

[行政府]

①国防総省の「中国の軍事力」報告書――毎年一度、作成して議会に送付。

②通商代表部の「中国のWTO規則遵守状況の調査」報告書発表。

③財務省主体の「米中戦略対話」――経済、財政を主体に随時、開催。

④国務省の「各国人権状況」報告書――毎年、発表。中国の項目は大きい。

⑤国務省の「テロ支援国家」報告書――中国は指定されていないが、調査対象。

 

[議会]

①米中経済安保調査委員会――米中間の経済問題が米国の国家安全保障に及ぼす影響を調査。

②中国に関する議会・政府委員会――中国の社会問題(人権や環境)を調査し、米政府に勧告。

③中国議員連盟――上下両院議員で結成し、主として中国の軍事動向を調査し、議論。

④上院外交委員会――東アジア太平洋小委員会を主に中国関連案件を随時、議論。

⑤下院外交委員会――東アジア太平洋小委員会を主に中国関連案件を随時、議論。

⑥議会調査局――アジア部門が中国の政治、経済、軍事の動向を常時、調査、発表。

 

〔民間研究所〕

     ヘリテージ財団――中国研究部門が常時、報告書を発表、セミナーなど開催。

     AEI――中国研究部門が非常に頻繁に研究報告を発表し、セミナー類を主催。

     国際戦略研究センター(CSIS)――アジア研究部門が中国案件を研究。

     カーネギー国際平和財団――中国研究班が専門的に研究、調査を継続。

     ジョージタウン大学シグールセンター――中国研究部門が研究と調査を発表。

 

〔民間人権団体〕

     中国人権(HRIC)――中国内部の人権抑圧ケースを連日、報告。

     人権ウォッチ(HRW)――中国専門部門が連日のように中国内部の人権抑圧案件を報告。

     アムネスティー・インターナショナル――中国部門が中国の人権抑圧を恒常的に調査。

           
            以上 

日本にとっても少しは参考になるのではないでしょうか。
なおアメリカの議会の中国との取り組み方については別のところに記事を書きました。ご参照ください。

http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/i/73/