北朝鮮のテポドン・ミサイルの発射が懸念されています。

日本政府はこのミサイルが日本領土に落ちてくるのならば、ミサイル防衛で迎撃するような意向をなんとなく表明しています。

 

しかし北朝鮮が発射して、日本の方向に飛んでくる弾道ミサイルが日本の領土や領海を目指していると明確にわかるのでしょうか。もしかすると、グアムの米軍基地の方向に飛ぶのかもしれない。ハワイやアラスカの近くを目指すのかも知れない。

 

そんな疑念が少しでもあるうちは、わが日本はミサイル防衛を機能させることができないのです。なぜなら日本の領土以外を目指す攻撃に日本が対処することは集団的自衛権の行使として、禁じられているからです。

 

この種の日本の防衛活動にとって、障害となっているのは現行の憲法解釈です。日本は集団的自衛権は保有はしているが、行使することはいまの憲法の解釈では禁止とする、という奇妙な自縄自縛の産物です。

 

日本とアメリカは同盟国同士として共同の防衛態勢をとっています。ミサイル防衛などその典型例です。北朝鮮がミサイルを発射すれば、それが本物ならば、日本領土に落ちるかも知れないと同時に、日本の安全保障に寄与している日本のすぐそばの公海上の米軍艦艇を撃つかもしれない。グアム島の米軍基地やハワイ、アラスカのアメリカ領土を破壊するかも知れない。しかし日本はそんな危険な北朝鮮のミサイルを日米共同の名の下でも、阻止してはならないのです。日本領土が攻撃されたとき、されるときしか、反撃はできないのです。

 

なぜなら日本の自衛権は個別、つまり日本の領土や領海が攻撃されたときの防衛活動しか認められていないからです。ともに行動するアメリカの艦艇や兵員が日本の領土のすぐそばで攻撃を受けても、日本はなにも直接の支援はしてはならないのです。

 

北朝鮮が日本の方向に向けてミサイルを発射する構えをとっているいまこそ、日本の首相はこんな自己中心で時代錯誤な「集団的自衛権の禁止」を解くべきです。解禁はイコール行使を意味しません。しかし北朝鮮に対して毅然たる姿勢を示す意味でも、

「こうした緊急時には日本は集団的自衛権をも行使する権利を自他ともに留保する」と言明すればよいのです。

 

さあ麻生首相にその英断がくだせるのかどうか。