中国の軍事拡張はすでに広く知られていますが、インド洋に向けても軍事的、戦略的な膨張を始めたことはそれほど広範には知られていないかもしれません。

 

その中国の動きに対しオバマ政権の高官が公開の場で懸念や不安を表明しました。中国に対して批判的な言辞を述べることの少ないオバマ政権にしてはきわめて珍しいことです。

 

中国のこうした軍事的な膨張は日本でも当然、深刻な注意を向けるべきです。しかし最近のNHKの番組では「軍事膨張」などという言葉があったので、てっきり中国のことを指しているのかと思ったら、なんとインドの最近の国防措置をこう評しているのです。

 

インドの軍事的な動きといえば、ほぼすべて中国の軍拡に対応する守勢的な措置であることは明白です。NHKには「軍事膨張」というのならば、ぜひとも中国の軍事膨張を報じて欲しいですね。

 

なおその中国のアメリカに対する積極果敢なスパイ活動については以下のサイトで報告しました。

http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20090526/155380/

 

 

パキスタン南西部に港建設 中国のインド洋進出 米懸念


 

 【ワシントン=古森義久】米国オバマ政権の国防総省高官がこのほど行われた議会の公聴会で、中国がパキスタン南西部グワダルに大規模な港湾施設を建設していることについて証言し、インド洋西部への中国海軍進出の軍事的な意図がうかがわれるとして懸念を表明した。
 同高官はまた、中国がパキスタンに数々の軍事援助を投入して接近していることを懸念の対象として指摘した。

 米国議会の政策諮問機関「米中経済安保調査委員会」は20日、「アジア大陸での中国の経済や安保への利害が米国に与えるインパクト」と題する公聴会を開いた。

 

 証人として登場した国防総省のマイケル・シファー副次官補(東アジア担当)は「中国がパキスタン南西部グワダルに建設している大規模な港湾施設は中国からすればインド洋西部への自国海軍拡張の拠点と映ることだろう」と述べ、その動きは南西アジア全域に不安定化を招くとして警戒と懸念を表明した。

 

 同氏はまた、「自国の意思に関してオープンで、透明であるという意識が中国だけでなく、南西アジアにからむ関係諸国すべてになければならない」と主張して、オバマ政権が関係各国に透明性を求めたことを明らかにした。

 

 同氏はさらに、中国とパキスタンの長年の安保上の「きずな」を強調した。

 

 シファー副次官補は具体的には

 

 (1)中国がパキスタンに中距離、短距離の弾道ミサイル多数を売ってきた

 

 (2)両国は訓練用ジェット機「K8カラコルム」や戦闘機「JF17サンダー」を共同生産している

 

 (3)中国はパキスタンに自国製早期警戒機「Y8ロトドーム」を売った

 

 (4)中国はパキスタンに核技術を提供した

 

 (5)中国は2011年ごろまでにパキスタンの電気通信用の人工衛星打ち上げを支援する-

 

          ことなどを指摘した。

 

 シファー氏はこうした両国の軍事的な連携の積み重ねが南アジアの不安定要因だと強調した。