北朝鮮の金正日政権の揺らぎから核兵器実験、ミサイル発射など「凍土の無法共和国」をめぐる情勢が激動を迎えています。

 

そんななかで北朝鮮工作員による日本人拉致事件を改めて考えることがいま必要でしょう。北朝鮮自体が揺れ動き、アメリカや中国がそれに合わせて北朝鮮への姿勢を変化させ、という国際情勢のなかで、日本にとってなにが重要なのか。日本国民の悲願である拉致問題解決をその流動的な国際情勢のなかでどう位置づけるべきなのか。その再考が必要です。

 

その再考の作業にきわめて価値のある本が出ました。

 

著者は拉致問題の解決に長年、努力してきた荒木和博氏です。

荒木氏はいまは「特定失踪者問題調査会」の代表をしています。

日本政府から拉致であることを認定された人にくらべ、脚光を浴びることの少ない「北朝鮮による拉致と思われる失踪者」の行方を追おうというのがこの「調査会」の活動の目的です。

 

内容紹介
『産経新聞』のアベック失踪事件のスクープ記事、金賢姫元工作員の「李恩恵」証言、金正男の不法入国、小泉訪朝…。数々の好機を逃がし、いまだに被害者を救出できないのはなぜか。誰もが抱く国民的大疑問に答える。

内容(「BOOK」データベースより)
電撃的な小泉訪朝から7年がすぎた。その後、5人の被害者とその家族が帰国し、新たに2人の人が政府によって拉致認定された以外、事態に進展はない。一方で、拉致の可能性のある「特定失踪者」はおよそ470人にのぼり、北朝鮮の建国いらい今日まで、拉致が通常の行為として行なわれているとの疑いが強まった。なぜ日本はこれほど長いあいだ、北朝鮮の工作活動を許してきたのか。「犯人」も「居場所」も分かっていながら、なぜ拉致問題をいっこうに解決できないのか。救出運動の最前線に立つ著者が、不可解な膠着状態の真因に迫り、日本政府の驚くべき国家意思を浮き彫りにしていく。拉致問題のとらえ方を一変させ、ポスト金正日に向けた救出策を示す画期的な報告。 
 

 

日本が拉致問題を解決できない本当の理由