いささか旧聞に属すのかもしれませんが、日米首脳会談もひとまず無事に終わりました。

 

戦後の日米外交史上でもおそらく最も短い首脳会談でした。

合計わずか25分でした。

 

 

 

アメリカの大手メディアはこのオバマ・鳩山会談をほとんど無視しました。

 

有力新聞ではウォールストリート・ジャーナルが中のほうの面の下、ごく地味な扱いで報じたくらいです。

 

主要テレビは私の見聞の範囲ではゼロ報道でした。

 

しかし両首脳が「日米同盟の重視」や「信頼の強化」という大まかなで自明の基本とはいえ、きずなを確認しあったことは前向きな成果でしょう。

 

とはいえ、重大な疑念が残ります。

 

鳩山首相は民主党の公約や持論の「対等な同盟関係」とか「在日米軍地位協定の見直し」についてはオバマ大統領に向かってただの一言も語らなかったのです。

 

いくら儀礼的な会談だといっても、いま最大の懸案となった民主党の一連の「日米同盟見直し政策」の一端ぐらいはオバマ大統領に告げるべきだったでしょう。

 

鳩山首相は日本国民に向かっても、さらにはニューヨーク・タイムズ掲載論文を通じてアメリカ国民にも、すでにその「見直し」を明確に述べているのです。

 

しかし肝心のアメリカ大統領にはなにも話さない。

 

国際通信社の発信はその点を鋭く指摘していました。

 

「鳩山首相とオバマ大統領は日本国内の米軍基地をどうするか、日本はアフガニスタン作戦用のアメリカ艦艇への給油の合意を延長するかどうか、などという両国間の懸案の外交課題については具体的になにも語らなかった、と鳩山首相は述べた」(ロイター通信)

 

「日米両首脳は日本国内の大規模な米軍の存在を見直すという鳩山首相の計画には触れなかった。この計画は日本の前政権の親米的な立場とは鮮明なコントラストを描く試みだ」

(AP通信)

 

 

鳩山首相が「対等な同盟」という民主党の対米新姿勢の最も重要な部分に触れないというのは、どういうわけでしょうか。

 

両通信社電からはそんな疑問が浮かびあがってきます。

 

鳩山首相の対米政策というのは相手によって使い分けるということなのでしょうか。