映画を見た感想は「実際にはあのような話は韓国の方がもっとあったはずだが、韓国ではこれまで映画やドラマとしてはなかったなあ…」というものだった。
タイトル「海角七号」とは「岬町七番地」といった意味だ。
1945年日本の敗戦で台湾を去った若い日本人教師が、引き揚げの船上で台湾に残した教え子の恋人にあてて書いた手紙が、数十年後に年老いた彼女のもとに届くという実話を素材にしている。
「…恥辱と悔恨に耐え、僕が向かっているのは故郷なのか、それとも故郷を後にしているのか。僕は友子(台湾の教え子)を捨てたのではなく、泣く泣く手放したんだ。友子、無能な僕を許しておくれ。君は一生、僕の心の中にいるよ…」
手紙はナレーションで語られるが、映画そのものはそうした“過去”はあくまで背景にすぎない。
それよりも、たまたまその手紙を配達することになった郵便アルバイトの青年を主人公に、町おこしで計画された日本のロック歌手招待公演をめぐる日台友情物語という“現代”が中心になっている。
そして、ミュージシャンの卵で地元バンドを結成して日本歌手を迎えるバイト青年と、日本側の女性企画スタッフ「友子」との泣き笑いの熱い恋。
主人公の歌う「国境の南」が結構な主題曲になっていて、さらに日本時代の「野ばら」の歌が“共通言語”として双方の心をつなぐ。
映画は海辺の町を舞台に風景も人びとも明るい。
若者映画(?)なため、1945年の日台の“切ない別れ”に期待した観客は多少、不満かもしれない。
映画には過去への恨みつらみは一切ない。
年老いた「友子」も画面には登場しない。
年寄りたちは「野ばら」で過去への郷愁をかもしている。
若者たちはそうした年寄りにやさしい。
人びとは町を挙げての“老壮青”の混成田舎バンドで日台協力イベントを成功させる。
あくまで現実的で未来志向的なのだ。
さて韓国だが、韓国でもこれまで日韓和解ドラマはあった。
昨年、亡くなられた作家、韓雲史さん(学徒志願兵出身)の8・15記念テレビドラマ『波濤よ語れ』(1978年)など記憶に残る。
在韓日本人残留孤児を素材に、やさしい韓国人たちに育てられた日本人少年が、後に日韓をつなぐ螺鈿(らでん)漆器の名匠になる。
韓国の故郷「忠武」の螺鈿技術と、日本の故郷「輪島」の漆器の融合で和解を象徴させたものだった。
日本側でもNHKのテレビドラマ『離別』(1992年、原作は飯尾憲士『ソウルの位牌』)や『海峡』(2007年)などが記憶に残る。
『海峡』は1945年をはさんだ日韓の男女の別れと再会の話だった。
今年は“日韓併合”から100年だという。
韓国では年初から65年前に終わった「不幸な過去」への振り返りが盛んだ。
台湾ではそんな発想はないだろう。
日本では韓流ドラマの人気が続いているが、韓国で「君想う、国境の北」が描かれるのはいつだろうか。(ソウル支局長)
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コメント
コメント一覧 (11)
http://www.youtube.com/watch?v=tXFLRFoghQE
http://www.youtube.com/watch?v=cli0n8TLuu8
先に「ムクゲの花が咲きました 」の方を公開した方が、
良いかも?一度、現状をお互いに認識して徹底討論した
方が、両国の関係の未来は明るいと思います。
しかし、黒田さんとか野平俊水さんとか、本当に韓国を
愛していらっしゃると思います。個人的には、どうも居
心地が悪く長く滞在したい国ではないですが、隣国なん
でできるだけ仲良くしたいところです。とにかく勝手に
日本を貶めて利用するのは、止めて欲しいものです。
政府としてもしっかりクレームをつける責任があると
思いますけど、そういうのって聞いた事がありません。
韓国側では日本の悪口を述べることがよき朝鮮民族の証左という風潮がいつ変わるのでしょうか。
韓国の人々が、本当の意味で自分たちに自信を持った時では
ないでしょうか? ここ数年日本、韓国、中国の近代史の本を
読んでいますが、歴史的な影響が大きいのだ思います。
そういう意味では、歴史の呪縛から解放されないと難しいと
思います。あと、日本の「相手の嫌な事はしない(言わない)」
という態度は、間違っていると思います。多くの場合、そう
いう相手は、信頼されませんから・・・。
根強く残っている上に強い日本人蔑視感情もありますからねぇ
(^_^メ)
徹底した個人主義の台湾人とそうでは無い韓国人の違いも
改めて示されるものでしょう┐( ̄ヘ ̄)┌ フゥゥ~
ブログの記事ですが
http://toanewsplus.blog60.fc2.com/blog-entry-255.html
2ちゃんねるでは「朝鮮半島不信」が根強い様です。
アレだけ金正日な言動をやらかしまくっていては
そりゃ日本人の不信を招くのは当然ってものです。
こういう構造から日韓関係は悲観的な意見が多いと
思われます。
韓国の年来の「反日」が一朝一夕にしては絶対に変わらないだろうとは、私も思います。
>ないでしょうか?
そういう時は来ないと思います。他者の成功を恨み辛み妬むのが、朝鮮人の基本ではないかと私は考えます。そうでなければ彼らが「恨(ハン)」という感情を後生大事にすることは無いでしょう。
働かない事を美徳とする文化があることから、自信を持てるだけの実績を積むのは難しいし、普通の成功では「恨」が解消される事は無理です。正直に言って、韓国が米国や中国を越え世界第1位の国となって、他国を思うがままに蹂躙出来るレベルにならないと満足しますまい。
そのような理想と現実の乖離が、彼らの「恨」を益々増大させその解消に反日があるのだと思います。
彼らの論理では、儒教の規則に従わず中華思想を持たない日本人は、劣等な人種なのです。
日本は朝鮮より劣っているのに関わらず、日本に文化を与えた自分たちを蔑ろにしてその上甚大な被害を与えた極悪非道な連中となりますので、懲罰を与えるのが当然 日本人は喜んで自分に奉仕すべきだということになっています。
そういう日本に対して攻撃や嫌がらせをするのは、彼らにとって正義であり娯楽になっています。娯楽というのはずいぶんな表現と思いますが、某掲示板で討論していたときに、「反日は彼らにとって娯楽ではないか。」という指摘があり、なるほどと思うところがありましたので。
概ね同意です。
彼ら自身の構造的なものを指して
「歴史的な呪縛」だと考えています。
中国の属国が長かった事に尽きると思います。
「小中華」という考えがどれほど愚かであるか
と気づく事が、必要です。
我々ができることは、そのような「娯楽」に
付き合うのではなく日本の力相応の対応を
行い「躾ける」事じゃないでしょうか?
これまでの態度の結果が、あの韓国の娯楽を
許しているのだと思います。
私自身は朝鮮半島のことは皮膚感覚では知りませんが、ご指摘の諸点、理解や同意を覚えるのがほとんどです。
そういう趣旨を述べるだけで、かつては「蔑視」とか「偏見」と糾弾されたものですが、最近では現実が幅広く知られるようになって、その種の「濡れ衣」も減ったようですね。
>我々ができることは、そのような「娯楽」に
>付き合うのではなく日本の力相応の対応を
>行い「躾ける」事じゃないでしょうか?
おっしゃることは判りますが、なるべくかの国と関わらない方が良いと思います。日本が朝鮮を併合していた頃、日本という国家をかさにきて中国で横暴な振る舞いをして高麗棒子と呼ばれた連中ですから、また同じ事をやらかすでしょう。
To 古森義久さん
>そういう趣旨を述べるだけで、かつては「蔑視」とか「偏見」と糾弾されたものです
連中は、自分に不都合な意見を封じ込めるためにそういう行動に出るのが定石だということが、最近判ってきました。そういう非難にめげずやってこられた産経新聞の記者の方々には頭が下がります。これからも購読しますから頑張ってください。