自民党のホープの一人、稲田朋美衆議院議員が本日の産経新聞の「正論」コラムに的を射た評論を載せています。
小沢一郎氏の独裁による民主党政権の独裁統治は「受託収賄」型だというのです。
受託収賄はもちろん犯罪です。そんな犯罪が小沢政治の真髄だというのです。
以下に稲田議員の主張を紹介します。
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■【正論】衆議院議員、弁護士 稲田朋美 「受託収賄」型政治ではないのか
≪「数に乗じ」は国会の命取り≫
国会が始まった。
「政治とカネ」の問題もあるが、民主党政権の最大の問題は、開かれた自由な議論がまったくないことだ。
あるのは不明瞭(めいりょう)な政策決定プロセスと利益誘導型政治、そして選挙に勝つことがすべてとする政局至上主義だ。
しかし民主主義というのは選挙に勝った多数派が、数に乗じて好き勝手にしていいということではない。
国会は国のあり方を議論する場であり、選挙は、国民の代表として国会で議論する人を選ぶ営みである。
選挙に勝てば議論はいらないというのは民主主義の死である。
政治家が党のためでなく、日本のために働いていることを思い起こせば、国会においてはもっと真剣な、本質的な議論があってもいいのではないか。
ただ国会に議論がないのは何も民主党政権に始まったことではない。
確かに議論に似たものとして国会質疑はあるが、これは議論ではない。
与党の質問はおおむね台本があるようなもので、それを大きく踏みはずすことはないし、野党の質問は議案に関係のないことを問いただし、答える方は何とかごまかすことに終始する。
これで日本をどうするかというような重要なことを民主的に決めているといえるのかと疑問に思ってきた。
しかし自民党政権時代には、少なくとも党内での開かれた自由な議論はあった。
皇室典範改正も人権擁護法案も離婚後300日規定も、自民党の部会での議論の結果、間違った方向に行かずにすんだ。
もちろん部会の議論は、1年生も党の執行部もなく、自分が正しいと信じることのために発言することができた。
≪政権の正当性疑う公約破棄≫
ところが民主党政権は、部会制度をなくし、政治主導という名のもとで、およそ議論なしで独断的に政策決定がなされている。
昨年末に平成22年度の予算案が提示されたが、小沢幹事長が側近とともに大挙して官邸に乗り込んで党の意向を総理に伝えると、一夜にしてガソリンの暫定税率が維持されることに決まった。
暫定税率といえば、平成20年1月、民主党は「ガソリン値下げ隊」という派手なパフォーマンスまで行って委員会審議をつぶし、3月までに結論をだすと約束して、つなぎ法案を取り下げさせた。
ところが約束は反故(ほご)、4月にいったんガソリンの値段が下がり、5月にまた上がるという混乱を招いた。
そして昨年夏の総選挙では民主党のマニフェストの看板政策に暫定税率の廃止をうたい、念願の政権交代を実現させた。
小沢幹事長は、「厳しい財政状況で子ども手当などの政策を実現するためのやむを得ない措置」というが、選挙中「無駄遣いをやめて」「予算を組み替えて」10兆円、20兆円を捻出(ねんしゅつ)するから、日本の防衛費よりも大きい子ども手当の財源も「心配いただくに及びません」と明言していた。
心配する必要のない財源はどうなったのか、これは「消えた年金」ならぬ「消えた財源」であり、この莫大(ばくだい)な「消えた財源」の説明なくして民主党政権の正当性はない。
政治主導というが、暫定税率での政策転換でわかるように、民主党に政治を主導している政治家は1人しかいない。
あとは霞が関の官僚が国会議員になり民主党の官僚になったようなものだ。
しかも、その主導する政治というものが「公」ではなく、「利害」で決められている。
土地改良の団体が夏の参院選で自民党公認の候補を立てることにしたとたん、予算を半分に削られた。
民主党に票を差し出す団体の陳情だけが幹事長室を通じて実現されていく。
これを受託収賄型政治といわずしてなんというのか。
ただ、この手法は古い自民党体質を極限まで推し進めたものであり、自民党としては、その再生のために決別すべきものなのだ。
≪自民党は闘う姿勢を見せよ≫
求められるのは、支持団体への利益誘導から脱却し、国民全体の利益を目指す政治である。
何が日本経済を回復させるために必要か、何が日本の農業を強くするのか、どうすればもっと日本を明るくし、国民を幸せにできるのかを党派を超えて議論し、政策を決めていく本物の議会政治だ。
外国人地方参政権付与について、民主党は通常国会での成立を目指すというが、違憲の疑いすらある問題について党内でも議論がなされた形跡はない。
国のあり方に重大な影響を及ぼし、いったん与えれば二度と剥奪(はくだつ)しにくい外国人参政権について与党内に議論がないことは、わが国に民主主義が全く機能していないことを意味する。
翻って、わが自民党に問われているのは闘う姿勢だ。
何のために闘うのか。
政局のためでなく、選挙のためでなく、民主党政治により家族とふるさと、そして国柄が壊れてしまわないよう、この国を守るために闘う集団に生まれかわらなければならない。
まじめに生きる国民のために、開かれた自由な議論によって新しい日本を創造するために闘う、真の国民政党になることだ。(いなだ ともみ)
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コメント
コメント一覧 (17)
戦後の日本の民主主義が平和ボケになった理由がここにあります。
確かに、彼女の言うことが民主主義の理想であり望ましいことです。
しかし、民主主義の現実は、選挙に勝った多数派が、数に乗じて好き勝手にしていいというものです。だからこそ、まともな民主主義国には、選挙があり、政権交代があります。
民主主義を自ら勝ちえた人々は、決して民主主義を信用しない。
日本人だけが、与えられた民主主義だから、忠実に民主主義を実行しようとしています。
どうして民主社会にナチのような独裁政権が誕生したのか、
実感が持てなかった。
しかし
最近の日本の政治を見てると、
こんな風にジワッとやれるんだと云うことが解った。
憲法違反、
日本国民無視、
収賄、汚職、ナンでもOK
もし今回特捜が破れるようなことがあったら、
冗談で新疆東海自治区と書いていたが、
目先に出現することになる。
特捜以外に保険は無いのでしょうか。
実に危険で不安定な社会に住んでいるんだ・・・・
怖いですね。
いまの日本とヒトラー登場前のドイツとの状況の連想は、いくら時代の環境が異なるといっても、つい考えてしまうことがありますね。
最初は民主主義の手段をとりながら、いつのまにか完全な独裁になっていく、という類似点でしょうか。
しかしいまの小沢ごときは阻止できるだけの良識を日本国民の多数派は持っているはずです。良識と意思と覚悟ということになりましょうか。
稲田議員の議論、さすがに正鵠を得ています。このような政治家が、予算委員会の質問に登場されることを期待します。
小沢政治手法は独裁が大きな特徴ですが、小沢氏を擁護する人たちは、改革を為すためには「毒を以て毒を制す」、小沢でなければできない、と言います。
大事なことは、このことわざで使う毒は”毒を制する時”に限って使用する
から、毒が”薬”に転化する、というわけです。
小沢氏は、国会議員であり、民主党の幹事長であり続けます。さすれば、
毒はその本性を発揮し、まさに”毒の垂れ流し”状態になるでしょう。
その兆候はすでに現われています。
小沢体制に物言えぬ民主党議員のあり様です。この様子を見ると、大政翼賛会、ナチスドイツなど、おぞましいことばが頭をよぎります。
ヒトラー政権は、ドイツ国民のを熱狂支持によって誕生しました。
自由と民主主義を守るため、国民はいまこそ、冷静かつ厳しい目で政権を
監視することが必要と思います。
私も産経紙上で読みましたが、正に「正論」です。野党である自民党は、政権与党がこれだけ敵失しているのに、グズグズしていて、本当に政権を取り返す気が有るのか?と疑ってしまいます。
これだけの正論を述べ、予算委員会でも堂々と首相を追い込む稲田議員が総裁になっていれば、連日ニュースは総裁の動向を伝えていたと思うんですがね。
それを出来なかった自民党は今夏の参院選に勝つ気はあるんでしょうか?
先のエントリーでも小沢氏の差別発言でしたが、この方は本当に権力をもった政治家とは思えない発言を繰り返しますね。宗教侮辱発言や人種差別発言などどうも大阪弁で言えば、国民を「おちょくっている」ような印象ですね。知っててわざとやっているかのようです。
それにしても、90年代の「日本改造論」などの保守派的な主張からは180度の転換であることは確かですし、阿比留記者がブログでまとめられた小沢語録でも連続してみれば何を言いたいのかまるで分かりません。
ということは、小沢氏にとって、政治的主張なるものは、所詮マキャベリリズム的な権力奪取のための方便にすぎないのではないかと推察します。「保守からは左、左翼からは右と言われるから、自分は中道」などではなく、信念ほどのものはなく、ただ権力奪取のために離合集散させるための手段であり方便だということでしょうね。
ですから、外国で平気で独裁国家の司令官だと言ってみたり、国家主権を国連にゆだねると言ってみたり、外国人参政権を約束したり、天皇陛下の訪韓にも言及するなど、国家そのものまで失ってしまうのです。
つまり、権力と利権獲得のためには、外国勢力と手を握り、法律違反を繰り返す日教組にも迎合するのだと思います。
そして、やっと権力を手中にし、次は権力の独裁を目指しているのでしょう。さらに、元々古い政治家で人と権力は金のあるところに集まるという考えがあり、利権のあるところからはみかじめ料を要求するのだと思います。
しかし、日本では独裁者は決して長続きしません。それは国民がどんな独裁者でも普通の国民と能力的にも別に変わらないことを皆知っていること。また、天皇陛下という世俗権力を超越した権威の中心がおられるので独裁権力を抑止する力があることなどのためです。
現に小沢氏の独裁権力は、天皇陛下への暴言などですでに国民の嫌悪の対象になっていると思います。
汚沢の土地について、トラックバックさせていただきました。
稲田議員の主張、賛同いたします。
>政局のためでなく、選挙のためでなく、民主党政治により家族とふるさと、そして国柄が壊れてしまわないよう、この国を守るために闘う集団に生まれかわらなければならない。
まったく、そのとおりです。
一方で、汚沢不動産疑惑は、益々、怪しさが増しております。
>選挙に勝てば議論はいらないというのは民主主義の死である
というのは、その通りの部分もあります。自民vs社会党・共産党で議論してきた戦後の日本は、お互い納得できる結論を出すには、あまりにも思想的基盤からして違っていました。だから日本に議会制民主主義はないという小沢氏の言葉も部分的に正しいのでしょう。しかし、なぜそうなのかという理由はちゃんとありましたし、今でもあります。自由保守主義vs社会全体主義の戦いは、日本でいまでも続いています。
93条 地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が、直接これを選挙する。
の「住民」は、その地域に居「住」する国「民」と読むべきで、15条の「国民固有の権利」の範囲内にあると考えるのが自然です。
>憲法違反の疑いがある
ではなくて「憲法違反」です。
産経紙上で拝読しました。まさに正論です。
今日の一面では、小沢が沖縄に
広大な土地を買っていたことが明らかにされていましたね。
ということは小沢が署名し押印した確認書があるはずです。
それに、これまでの説明に従えば、
そこに小沢の秘書寮が作られているはずですね。
広大な敷地ですから、相当巨大な秘書寮なのでしょう。
子供手当てに所得保障、わいろもマニフェストに書けば政策!
しかも自腹は痛まない!税金から払うだけ。
足りなきゃ国債、これも税金。
総理は脱税、自腹は痛まない。
コンクリートから小沢不動産へ!
いのちより土地ころがし!
幹事長大もうけ!笑いがとまりません!
といったところでしょうか。
民主党の実態ですね。
稲田議員も指摘するとおり、利益誘導政治は自民党時代から続くものです。
その結果残された、800兆にも上る累積債務が、国民の将来に対する不安を煽ってもいます。仰るとおり、利益誘導政治と速やかに決別すべきです。
しかし、こんなことは何十年も前から言われて続けてきたのです。ベキ論なんかもう要りません。利益誘導政治と決別するために何をするのか具体的な方策を聞きたいのです。
まず、選挙制度を変更しましょうよ。選挙地盤こそ利益誘導の温床ですので、同じ選挙区からは1回しか立候補できないように制度改正したらどうでしょうか?この手法はかなり有効なはずです。世襲議員だらけの自民党にできますかね?
>受託収賄はもちろん犯罪です。そんな犯罪が小沢政治の真髄だというのです
これは酷いミスリードですね。古森さんにはFACTに徹する記者魂がないのでしょうか?小沢氏の政治手法がどうであろうと、受託収賄という犯罪を犯したわけでありません。もし犯罪事実があるなら今すぐ産経新聞で報じないといけませんね。大スクープを楽しみに待ってます。
利益誘導政治が犯罪的手法なのだということであれば、稲田議員も書いているように、自民党も一蓮托生です。つまり、小沢氏もしくは民主党の体質ではなく、日本政治の体質ということになります。
>>kokuさん
>「憲法違反」です。
一つ前のエントリにも書いておきましたが、平成7年2月に最高裁が示した判断は、「法律をもって地方公共団体の長、議会の議員等に対する選挙権を付与する措置を講ずることは、憲法上禁止されているものではない」というものです(ただし、憲法は「在留外国人に対し地方公共団体の長、議会の議員等の選挙権を保障したものということはできない」とし、原告の請求は棄却)。その後、この憲法解釈に変更はありません。
もちろん、憲法を独自解釈する自由はあります。が、めいめいに勝手な解釈をして自説こそ正論だと主張し、最高裁の判断を尊重しないのでは、法秩序を維持できません。
民主党は二枚舌を使う。KEEP TWO TONGUES IN ONE MOUTH
1.自民党は官僚目線の政治 民主党脱官僚。
民主党の19%の議員は元官僚。これは自民党時代よりずっと多い。藤井さんが代表
事業仕分けを割り出しは官僚の働きで行われその80%は通過。
菅直人財務相が(官僚の書いた)原稿を読んだはよいが何が書いてあるか判らず林芳正前経済財務相に質問され立ち往生して4回も官僚にどう答えたら良いか助けを乞うた。
2。検察の横暴、不当性、税金泥棒
東検のNO2は小沢の友人。岩手県出の人もいる。捜査内容筒抜け。
3。鳩山由ー秘書の悪事は議員の悪事ー加藤幹やめろ。
小沢一郎ー言い逃れを防ぐ為に連座制にして全部公民権停止−『日本改造計画』小沢著 講談社 1993
にもかかわらず
鳩山−首相辞めない
小沢ーもう少し幹事長をつずける。
自分の信念をとうし,即座公民権停止。
思うに、今の民主党政権は、日本にとって前代未聞の「異様政権」である。
「日本国家の行く末」ではなく、「日本国家の今」、を憂う!!!
ヒトラーは愛国心だけはあった、小沢にはそれがない。
ヒトラーはユダヤ人を強制労働や隔離で差別したが。
(ホロコーストは捏造のようですが)
小沢は逆に朝鮮人を優遇して日本人を差別しています。
自民党政治からの脱却、とうそをついて政権をとったが、
政権をとらせて見れば、自民党政治よりもっとひどい、
昔の田中金権政治が復活してしまいました。
疑うことを知らない、人の良い(愚かな)人々が
投票箱に振り込んでしまいした。
オレオレ詐欺などに何百億も振り込むような国民ですから
むべなるかな、これも民主主義のコストなのでしょう。
なにしろ小沢などというチンピラ議員が、
民主党の子供議員は何も言うことができないのですから。
まともな大人なら、恥ずかしげもなく説明を次々に変え、
ただ知らない、といい逃れれば罪にならない、
と信じているようなチンピラ議員の言質など
ハナから信じるものではありません。
それが大人の判断力と言うものです。