トヨタ自動車の豊田章男社長がアメリカ議会でいよいよ証言します。
2月23日午後の現在、アメリカ議会ではすでにトヨタ車問題公聴会が始まっています。
トヨタ側からはアメリカのトヨタ車販売の責任者のアメリカ人が証人として出て、議員たちからの鋭い質問に必死で答えています。
豊田社長自身の証言はいまから20時間ほど後の24日午前の別の公聴会で、となります。
この豊田氏の議会証言は日本の自動車企業の日本人代表としては初めてであるかのように日本側では報じられていますが、実は前例がありました。
その当時の状況は現在と似ている部分も多々あります。
まずの「日本の自動車企業の日本人代表によるアメリカ議会公聴会での証言」の実例を紹介する記事を書きました。
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トヨタ公聴会 30年前にも米国日産・鈴木副社長が証人に
■英語の壁とスピード質疑にたじたじ
【ワシントン=古森義久】トヨタ自動車の豊田章男社長の米国議会公聴会での証言が注視されているが、日本の自動車メーカーの日本人代表の同公聴会での証言は過去に一度だけ前例があった。
そのときの証人の苦労も参考ともなりそうだ。
米国議会で日本車問題は本格審議の対象に何度もなってきたが、日本側自動車企業を正式に代表する日本人が初めて公聴会証言をしたのは1980年3月19日、上下両院合同経済委員会(委員長・ロイド・ベンツェン上院議員)が開いた日本車問題公聴会だった。
日本車が米国に大量に輸入され、よく売れて、米側自動車産業の衰退を招いたとして、議会は日本車の対米輸出規制や米国内での生産、部品現地調達を求めるようになった。
同公聴会にはトヨタ、日産、ホンダの三社の代表が証人として招かれた。
トヨタとホンダはいずれも米国法人代表の米国人が証言したが、日産だけは米国日産自動車の鈴木康彦副社長が証人となった。
鈴木氏は当時在米10年以上の米国通で英語も得意とされていた。
公聴会では米側の証人に全米自動車労組の会長や鉄鋼業界の代表が並び、日本企業への種々の非難が浴びせられた。
委員長のベンツェン議員も日本の「米製品締め出し」や「防衛責任不履行」まで持ち出し、語調を険しくした。
日本側3証人の最後に登場した鈴木氏はすべて英語で証言することにし、当初に準備した冒頭声明で輸入規制や部品現地調達への反対を言明したところまでは円滑だった。
ところが、議員側との質疑応答でベンツェン議員に「現地調達に反対というが、日本は自国内の航空機の組み立てやコンピューター製造に高い現地調達率を課しているではないか」と突っ込まれると、鈴木氏は口ごもり、公聴会の流れの速度をすっかり変える結果となった。
ブラウン議員の「米国メーカーが小型車生産を3年後に始めたら、日産車の米国でのセールスはどうなると思うか」という質問にも、しばらく沈黙し、「意味がよくわからない」と答え、傍聴席にも白けた空気が流れた。
その後も鈴木氏は、日本企業側に同情的な議員からの質問にもうまく答えられず、「時間をかけないと回答できない」という答弁までして、日本人にとっての“英語の壁”の厚さとともに、米側議員たちのスピード質疑にたじたじの様子が明白だった。
この公聴会からちょうど30年、日本自動車メーカー代表の日本人の議会証言としては二度目となる。
豊田社長も英語が流暢(りゆうちよう)とされながらも通訳を使うという対応は賢明とはいえ、米側議員たちの攻撃的な追及は前回の実例が教訓ともなりうるだろう。
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コメント
コメント一覧 (22)
私は、このトヨタの欠陥車問題は、米国の、ではなく米国の反日媚中勢力の日本叩きの再来ではないかと、最初から疑っています。
今後もこの問題に対する古森さんのブログ(紙面ではもちろんですが)に期待しています。
不完全な英語で間違った言葉を使えば後で総てが敗訴になり莫大なお金を盗られる.
知らなければ知らない、判らなければ判らないで時間をかけてユックリユックリ答える。スラスラ答えるのは絶対に危ない。20分も30分も待たせて技術者と話し正しい事を言った方が良い。I do not understand.を連発した方が良い。2世の弁護士を通訳に頼み日本人の通訳では間違う可能性が多い。今まで世界1の車が1夜で世界1悪い車になる筈が無い、難癖である。それを時間をかけて1つ1つ反論してゆくべき。彼等は怒鳴り、怒った調子で畳み掛け、誘導尋問をしてYES言う様に仕向けてくる。
トヨタは世界1の来るである事は2008年も、2009年も、2010年も
2011年も変わりない。そんな酷い車を造る筈が無い。そんな風に思わせるのが彼等の役目。
間違った言葉を使い,良くいわれている事を理解せずに答える事多大。
>今日の朝刊に、ワシントンから渡辺記者が詳しく報じていますが、古森さんの今朝のブログもまさに時を得た有益なありがたい情報です。
>
>私は、このトヨタの欠陥車問題は、米国の、ではなく米国の反日媚中勢力の日本叩きの再来ではないかと、最初から疑っています。
>ます。
同感。鳩山小沢民主党の数々の無礼行為(基地、給油、密約暴露等)にかんかんに怒っている。
今回の動きには政治的要素もたぶんに感じられます。
しかし直接の契機はやはり実際の事故が車の欠陥らしき原因によって起きたという事実の展開が大きいようです。
どちらの側に傾く即断も避けるべきだと思います。
豊田社長は公聴会での質疑応答は通訳を使って、日本語でやるようです。
その理由はおそらく、あなたのご指摘の諸点のようです。
NHKの報道によると、100社以上のトヨタの販売店の代表も、議会へ詰め掛けてメディア対応にあたっているようです。公聴会の傍聴の列にもトヨタのバッチを付けて並んでいるようです。
彼らにしてみれば生活に関わることもあるでしょうが、あまりにもトヨタだけに批判を集中するやりかたに疑問も呈しているようです。
米の販売会社 批判集中に不満:
http://www3.nhk.or.jp/news/t10015801631000.html
トヨタ 米議会の公聴会で謝罪:
http://www3.nhk.or.jp/news/t10015801441000.html
豊田社長“再発防止に全力”:
http://www3.nhk.or.jp/news/t10015801591000.html
実際、全米トヨタの工場や販売店で、20万人程度の雇用を維持しているそうです。
反日媚中派の議員を論破するのは大変です。彼らにとっては、Akio Toyodaがトヨタのトップになったことで、絶好のチャンスとみて乗り出したのではありませんか。
社長が田中とか佐藤という日本人にありふれた名前ならこんなに大騒ぎしなかったことでしょう。もちろん、巨額といってもトヨタにしたらはした金、某国首相の子供手当受給みたいなものですが、巨額の損害賠償金と補償金をせしめて終わりだったでしょう。
単純に陰謀説を信じるわけではありませんが、全体としてのアメリカにはうさんくさいものを感じています。
もちろん、古森さんが産経新聞の記者として、>どちらの側に傾く即断も避けるべき<は当然のことです。
アメリカでの雇用だけでも、トヨタは日本企業ではトップ級ですから、「トヨタ叩き」に反発するアメリカ独自の力は働くはずです。
テキサス州選出の議員たちは、トヨタには優しいというのは定評です。
大きな工場を同州にトヨタが開いたという経緯が大きいようです。
中国といえば、今回の事件でも問題の車の部品は実は中国製だったのだ、という未確認の情報も流れています。
確かNHKの報道だったと思いますが、米国のディーラーの社長が「トヨタ車に全く問題が無いとは言えないが、トヨタのクレームが一桁とすれば、米国社は二桁か三桁のクレームなり故障が起きている。今回の騒動は異常だ」と言っていました。
おそらく、実態はそうなのだろうと思っています。
一つには訴訟社会のアメリカというのもあって、これで一儲けしようとする弁護士達もいるのではないでしょうか?
確かにhhondaさんが書かれたような影響もあるのでしょうね。
今の政権にとって一時国営化したGM・クライスラーの方が気になるわけだし、“TOYOTAたたき”が自分のところまで飛び火しなければ「好きにやってどうぞ」と言うことかも知れませんね。(先の公聴会で運輸長官が「TOYOTA車のuserは運転すべきではない」と証言した直後に会見で「言い過ぎた」と言うことがあったかと思いますが、この辺は計算され尽くした政権側のパフォーマンスのように見えます)
安全保障で拗れた日米政府の齟齬がここで現れてきている‥ある意味TOYOTAにとっては「運が悪すぎた」様です。
前政権を言っても詮無いことだと思いますが「KOIZUMIを困らせるな」と言った関係があれば少しは波風も変わっていたかも知れません。
(考えてみれば前大統領の出身はTexas。BSE問題であの程度の外交圧力で終わったのも首脳間の良好な関係があったからと今にして思えます)
圧力をかけたトヨタ。
参拝をしないと公言する総理大臣になったら、
靖国参拝をさせろといった戦勝国で火が吹いた。
国に命をささげた日本人の
祟りですよ。
いろいろと問題は有るでしょうが
今回ばかりは同情をしません。
とマーケッティングの世界では言われているそうですからいいじゃないですか。実際、今回の騒動はトータルでトヨタにプラスになるとの分析も見かけました。ボクが見て回ったブログやニュース記事のコメント欄でも、トヨタに同情的なコメントが多いんですよね。へーっと思いましたが、これまでトヨタが故障しにくい車をまじめにマーケットに送り出してきた実績がここにきて再評価されてるような感じです。
これからトヨタに対する集団訴訟など、いろいろ起きてくるでしょうから、弁護士さんたちが忙しくなる公算は高いですね。
奥田さんの言動のことですね。
あそこまで政治的に動けば、こういうときに、「同情しない」という反応が日本側で出てきても、しかたない、ということでしょうか。
特定製品が話題になることは、よい理由でも、悪い理由でも、とにかくその製品や製造企業にとってはよいことだ、という意味ですね。
しかし人間の生命や健康にかかわる「悪いパブリシティー」となると、どうでしょうか。
天洋食品の毒ギョーザの例は極端すぎますか。
しかしトヨタの車へのアメリカ社会全体での絶大なる信頼という要素は大きいですね。
鳩山氏は、本件について、
「真摯に誠実に公聴会で対応されるべきだ」
とコメントしてますね。
これはギャグなんですかね。自虐ネタの。
彼は「いのちを守りたいのです」という幼稚な所信表明の中で
ガンジーの七つの大罪を訴えて失笑を買いましたね。
話題になったのはそのひとつ「労働なき富」で、
お前が言うか、というものでした。
先週号のSAPIOの4コママンガでは、
「理念なき政治」・・マニフェスト無視
「良心なき快楽」・・間男の不倫略奪婚
「人格なき教育」・・日教組教育
について鳩山民主党をこきおろしていました。
まさに大罪を抱えているのは鳩山および民主党。
大笑いですね。気になって残りの3つを調べたら、
「道徳なき商業」
・・政治家が税金ちょろまかして帳簿ちょろまかして土地ころがし
「人間性なき科学」
・・トップを目指す必要などないと予算ばっさり。
科学者は貧乏でよい。
25%削減で鳩山が聖人になるためだけに
下々の者は税を供出し耐久生活に甘んじよ。
「犠牲なき宗教」
・・靖国=犠牲ある宗教には参拝もしない、
犠牲なき宗教としかかかわらない、と公言
七つの大罪って、これ全部、鳩山・民主党が負っている罪なんですね。
鳩山が改めれば、それだけで、日本の罪はそうとう軽くなります。
>weirdo31 さん
>
>中国といえば、今回の事件でも問題の車の部品は実は中国製だったのだ、という未確認の情報も流れています。
複数の部品が関係しているのかどうかは分りませんが、カナダCTS社の部品が関わっていると報道されています。
>天洋食品の毒ギョーザの例
毒ギョーザのようにほんとうにモノが悪ければ都合の悪いパブリシティーになります。しかしトヨタの場合はそうではなくてモノ自体は良いわけですから、一時的に「悪いパブリシティー」で騒がれたとしても最終的にはトヨタにとってプラスになるというすんぽうです。
>こんにちは。
>確かNHKの報道だったと思いますが、米国のディーラーの社長が「トヨタ車に全く問題が無いとは言えないが、トヨタのクレームが一桁とすれば、米国社は二桁か三
クレームがトヨタ1桁、他の車は2桁、3桁、4桁、、、、
同感。それをトヨタは調べ上げ RASH LIMBOUGH,GLEN BECK, FOXに送るべき。