私の最新の著書『アメリカが日本を捨てるとき』の書評がきわめて個性的な雑誌に掲載されました。

 

 

 書評が出たのはBUAISOという会員制の雑誌です。

 

 名古屋を中心に、企業のメンバーを対象にするフリー雑誌で、活字メディアの新しい形態のようです。

 

 雑誌の内容は現代の企業人が興味を惹かれる多様なテーマを盛り込んでいます。

 

 なお『アメリカが日本を捨てるとき』はおかげさまで増刷となりました。

               

 以下が書評の内容です。

             =======

  

『アメリカが日本を捨てるとき』

PHP新書)古森義久著

720円(税別)

21Book

 

 4月に米ワシントンで開催された核安全保障サミットでの鳩山首相とオバマ大統領との会話は、食卓でのたった 10分間だった。

 loopy(=バカ)だとワシントンポストで揶揄され、今後の日米関係は一体どうなるのかと不安を感じた日本人は多いはずだ。

 

 最前線で国際政治を追い続けてきたワシントン在住のベテラン記者、古森義久氏が「揺れて,漂って、そのうち溶けて、崩れてしまわないだろうか」と危機感溢れる日米同盟について論じる。

 

 中でも、日本ではあまり触れられることのない「米中関係」についての考察は、今後の日本と米中との関係を判断するうえでも示唆に富む内容だ。古森氏が、自らの新著について語る。

 「ワシントンで長年、アメリカ側の日本に対する政策や姿勢を考察してきましたが、今ほどアメリカ側の日本への態度が冷淡になったことはありません。その最大の原因は日本の民主党・鳩山政権が対米政策の根幹に関して当事者能力を失くしたかのような、意図不明の言動を続けることだと言えます。日本は自国の防衛にアメリカの軍事抑止力を取り込んできました。アメリカも有事には日本を守ることを誓約し、日本に米軍を置くことが自国の利益だと判断してきました。この安全保障の絆、つまり同盟が多様な日米関係の中枢となってきました。しかし、鳩山政権はいまや普天間問題へのわけのわからぬ対応に象徴されるように、日米同盟の基本に背を

向けるかに見えます。このあたりの危機の現状をこの書で伝えたかったのです」。

 我々は外交問題を複眼的に捉えるインテリジェンスに欠けているのではないか。

 

 世界はもっと強かに動いている。日本の有権者として自省を迫られる書でもある。

                                =======

 

日米安保条約は、日本の平和と繁栄を、半世紀にわたって担ってきた。

ところが鳩山新政権が誕生して半年あまり、同盟に大きな疑問符が突きつけられている。

民主党首脳は「日米中関係は正三角形」と述べ、核抑止保持の密約を白日の下にさらし、普天間基地の移転合意を撤回す

る。一方、鳩山首相のはじめての日米首脳会談はわずか二十五分、米国メディアの関心は低く、米議会での扱われ方からも、明らかな日本軽視が見られる。足並みの乱れが限度を超えたとき、「アメリカが日本を捨てる」という選択肢だけが残される ..

BUAISO no.36 June 2010