アメリカの大手マスコミや、そこで働く記者たちは圧倒的大多数は民主党リベラル派であり、オバマ氏の熱狂的な応援団だということは、これまでのいろいろな場所で報じてきました。

 

 アメリカのメディアはこと政治報道となると、露骨な偏向を示すということです。

 

 このアメリカのジャーナリズム全体の偏向、リベラルひいき、オバマ支持の実態が改めてあばかれました。

 

 そのことを記事にしました。日本の他のメディアはまず触れていない動きです。

 

ヘッダー情報終了【朝刊 1面】
記事情報開始【あめりかノート】ワシントン駐在特別編集委員・古森義久

 

 ■露呈した偏向メディア

 オバマ政権のアフガニスタン作戦に関する機密情報がインターネット上で流され、農務省の黒人女性職員の人種に関する発言が歪曲(わいきょく)されてネットで広められ、米国では内々のはずの情報がネットで頻繁に暴露されるようになった。だがこの一連の動きで日本側にほとんど伝わっていないのは各種メディアの記者、編集者らのオバマ氏支援談合ジャーナリズムの露呈である。

 

 政治ニュースのネットサイト「デーリー・コーラー」は、「大手メディアの記者たちは2008年の大統領選では談合してバラク・オバマ候補を当選させるために活動した」というスクープ報道を流した。つい最近の7月下旬のことである。

 

 この報道は民主党リベラル派の記者ら400人ほどが加わった「ジャーノリスト」というネット論壇で交換されたメッセージ合計約2万5千通を入手したうえで、リベラル派記者同士の協力や連帯の実例を伝えていた。発信者の名前や地位を明らかにしたメッセージはまずオバマ候補が08年4月、黒人過激派のジェレマイア・ライト牧師との長年の親交をあばかれ、窮地に陥った際の対策を提案していた。牧師は「アメリカに呪(のろ)いあれ!」と叫ぶ活動家である。

 

 「ジャーノリストの会員多数が連名でライト牧師を批判するメディアに抗議して、不快感を表明し、圧力をかけて、今後の警告としよう」(ボルティモア・サン紙コラムニスト、トーマス・シャラー氏)

 

 「メディアや一般の関心をオバマ氏とライト牧師の関係からそらすために、保守派の論客のフレッド・バーンズやカール・ローブを『人種差別主義者』と呼ぼう」(ワシントン・インディペンデント紙記者、スペンサー・アッカーマン氏)

 

 「大手メディアの記者たちにライト牧師の話を無視することを訴えよう。この話は右翼が米国を牛耳ろうとする試みの一端なのだ」(ネーション誌記者、クリス・ヘイズ氏)

 

 とにかくオバマ当選を恥ずることなく至高の目的とした政治プロパガンダなのである。ただ問題は発信者たちが表向きは非党派の客観性を掲げるニュースメディアのメンバーだという点だろう。

 

 そもそも「ジャーノリスト」のサイト開設者はワシントン・ポスト編集者のエズラ・クライン氏だった。会員は同氏らの審査を受けて認められたリベラル派ばかり、タイム、ニューズウィーク、ニューヨーカー、ポリティコ、CNN、MSNBCなど多数のメディアのジャーナリストたちが内々で名を連ねていた。

 

 会員たちはみなオフレコ・ベースで共和党副大統領候補のサラ・ペイリン氏の弱点の情報を交換しあっていた。「保守派論客のラッシュ・リムボウが心臓発作を起こせば、私は笑いが止まらないだろう」(KCRWラジオのプロデューサー、サラ・スピッツ氏)、「(保守派の情報配信の)マット・ドラッジは焼身自殺せよ」(ワシントン・ポスト記者、デービッド・ウェイゲル氏)という過激な書き込みもあった。ちなみにウェイゲル記者はポスト紙をこのコメントのために退社したという。

 

 米国のジャーナリストの大多数が民主党びいきであることは知られていたが、これで完全立証ということだろう。インターネットは国防総省の秘密とともに、リベラル偏向メディアの実態をも明るみに出す新たな多目的の武器なのかもしれない。

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