最新の産経新聞での私の報道です。

 

 

【朝刊 国際】
オバマ政権変容 対中政策、対決も辞せず 2国間関与拡大→同盟諸国と連帯

 

 【ワシントン=古森義久】米国のオバマ政権の中国に対する政策が基本的な変容を示し始めた。中国との対立点を認めながらも米中2国間の関与拡大で中国を 既存の国際秩序に招き入れていくという従来の基本政策をほぼ放棄し、今後は日本などの同盟諸国と連帯し中国との対決も辞さない強固な姿勢へと移行するとみ られる。

 

 オバマ政権の対中政策の変更については国防総省の前中国部長で現在は大手研究機関AEIの中国専門研究員のダン・ブルーメンソール氏が27日、「オバマ政権登場以来の対中戦略的適応と呼べる融和的な政策は、中国側の最近の強硬姿勢により保持できなくなった」と評した。

 

 ホワイトハウスの26日の記者会見でもギブズ報道官は中国人記者から「オバマ政権の対中政策は強硬な姿勢へと変わったのか」と問われ、否定せず、「中国側は通貨問題などでとにかく行動をとらねばならないというのが米側の信念だ」と強い語調で答えた。

 

 ニューヨーク・タイムズも同日付で「オバマ政権は同盟諸国と連帯して、中国への姿勢を強固にすることになった」と報道した。それによると、オバマ政権 は発足当初以来、中国に対しては2国間だけの直接のアプローチで人民元通貨レート、貿易不均衡、安全保障など広範な問題について根気強く協力を求める政策 をとってきた。だが、中国側の最近の新たな強い自己主張に対米協力はほとんど得られないと判断し、政策変更を決めたという。

 

 ワシントン・タイムズも27日付で、アジア太平洋歴訪に出発したクリントン国務長官が中国の新たな強硬姿勢に対し、ベトナムやオーストラリアなどの友好、同盟国との連帯の強化に努め、オバマ政権の新対中政策が打ち出されつつあることを強調した。

 

 米国では最近、中国が南シナ海を自国領海扱いし、東シナ海では尖閣諸島をめぐり日本に威嚇的な態度をとったことや、レアアース(希土類)輸出の一方的規制、北朝鮮やイランの核開発阻止の非協力などに対し、超党派の広範な反発が強まってきた。

 

 オバマ政権の対中政策の変容はこうした内外の数多くの要因に押され、他に選択の余地がない結果ともいえる。しかしその背景の核心としては中国自体が対米、対外の戦略を根幹から変えたようだとの認識が影を広げている。

 

 その典型は外交評議会の中国専門家で民主党系の有力学者のエリザベス・エコノミー氏が最近、発表した「中国の外交政策革命」についての論文だといえる。 論文は中国がオバマ政権誕生当時は米国主導の既存の国際システムにその規則を守りながら参入していく意図だったが、一昨年の米国の金融危機以降、既存の国 際秩序をむしろ積極的に変えていくという「国際的革命パワー」へと変わることを決めたようだ、と論じた。

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