国家危機への対処には国民の団結が大切であることは自明です。

 

 政治の世界でも与党が野党のノウハウを導入することもときには必要でしょう。

 

 しかし菅政権は自民党の協力には背を向ける一方のようです。自民党のアドバイスは無用だというのです。

 

 特定の被災地の実情に詳しい自民党議員が辻元清美首相補佐官に地元を知る人間ならではのアドバイスを提供しようとして、同補佐官の携帯電話番号を首相官邸に問いあわせたら、教えてくれなかったそうです。その番号は国家機密だとでもいうのでしょうか。

 

 くだらない話ではありますが、以下の記事は菅政権の特殊の一面を描き出しています。

 

 

【朝刊 総合・内政】


震災復興支援 政治主導こだわり、提言受け入れず 政府と野党、対応に「壁」


 

 政府・民主党が東日本大震災の復興支援に関する野党側の提言に冷ややかな態度を取り続けている。過去の経験をもとにアドバイスしようとしてものれんに腕 押しで、選挙区からの必死の訴えを伝えてもまともに取り合おうとしないという。25日の与野党実務者会合では、野党側が菅政権との間に立ちはだかる「壁」 への不満を噴出させた。(水内茂幸)

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 「ボランティア担当の辻元清美首相補佐官の携帯電話番号を教えてほしいのですが…」

 

 自民党の長島忠美衆院議員は震災2日後の13日、首相官邸に電話をかけた。

 

 長島氏は平成16年の新潟県中越地震の際、旧山古志村(現・長岡市)の村長として震災への対応や復興活動の陣頭指揮に立った。その経験で培った生活支援のためのボランティアのネットワークや現地活動のあり方について辻元氏にアドバイスしようとしたのだ。

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     (長島忠美議員)

 

 だが、政府側は一向に長島氏に辻元氏の連絡先を教えず、ようやく官邸で面会できたのは電話から10日後の23日。辻元氏は連絡が遅くなったことをわびたが、その後、長島氏のネットワークを活用しているかどうか連絡は受けていない。

 長島氏は「今は不要な与野党対立をしているときではない。政府はさまざまな仕事を抱え込み過ぎて、外部からの声に耳を傾ける余裕がないのではないか」と指摘している。

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 (辻元清美議員)

 東京電力福島第1原子力発電所の放射能(放射性物質)漏れで市域の一部に屋内退避指示が出ている福島県いわき市。同市出身の自民党、森雅子参院議員も地 元の物資不足を踏まえ、経済産業省にガソリンを運ぶタンクローリーがいつ届くのか何度も問い合わせたが、「出したつもりだ」など要領を得なかった。

 震災対応をめぐる与野党のトラブルは、25日の各党・政府震災対策会議の実務者会合でも火を噴いた。

 

 「野党側が提案したのに、なぜガイドラインには民主党議員の名前しかないのか。それなら、こんな会議はただのガス抜きだ!」

 

 自民党の谷公一衆院議員は、政府が25日に被災県に出した「がれき撤去に関する指針」に、民主党議員の名前しか記されていないことをやり玉にあげた。

 第1原発の冷却作業をめぐり、約50メートルのアームから放水し、無人操作で作業員の被曝(ひばく)の危険性が軽減できる特殊車両の提供を三重県の建設 会社が申し出たにもかかわらず、見送られていることも分かった。目標に正確に放水でき、冷却に大きな効果が期待されるが、関係者は「危険を顧みずに申し出 たのに政府、東電の対応が後手になっている」と不満を募らせている。

 

 政府に野党などの提言が届かないことについて、ある政務三役は「災害の規模が大きく、政府が指揮する範囲が広すぎて細部に目が届かない」と釈明する。だ が、別の民主党幹部は「政治主導をうたい、全ての対応を政府で行おうとしているのが諸悪の根源だ」と、アドバイスを受け入れる体制に不備があることを認め た。