菅政権に対する自民党の動きはいよいよ民主党と組む「大連立」構想をはっきりと拒み、倒閣を目指すという方向に定着してきました。

 

【朝刊 総合・内政】


自民「倒閣」GOサイン 「もう限界」全議員懇で菅政権との大連立拒否確認


 

 自民党は26日、党本部で全議員・選挙区支部長懇談会を開き、菅直人政権との大連立構想を拒否する方針を正式に確認した。出席者からは統一地方選や衆院 愛知6区補選の結果を受け、民主党との対決路線を求める声が続出。これを聞いた谷垣禎一総裁は「この先どうするか思いを巡らすときが来た…」。これは「倒 閣」へのゴーサインを意味していた。(桑原雄尚)

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 「官邸とも民主党ともさまざまな形で連携を取って汗をかいてきた。もう限界に来たんです、この大島が…。この間の参院予算委員会では菅さんは税制改革もやると。ふざけるな!」

 

 党本部9階の大会議室に、大島理森副総裁の怒号が響いた。大島氏は地元・青森が東日本大震災で被災したこともあり、これまで菅政権との協力路線を模索し てきた。民主党の仙谷由人官房副長官とも水面下で接触し、民主党との大連立構想も進めたが、首相のその場しのぎで場当たり的な対応にとうとう堪忍袋の緒が 切れたようだ。

 

 ◆不信任案も視野

 谷垣氏も菅政権の震災対応を「もう限界だ。権限や責任体系がしっかりしない官邸では対応できない。官僚も使いこなせず復旧が進むわけがない」と激しく批 判した。締めの言葉の「思いを巡らす」とは、政権打倒に向けて衆院への不信任案提出も視野に入れたということだ。ここまで言えば、もはや協調路線には戻れ まい。

 

 谷垣氏がこれほど強気に転じたのは、落選議員を含め、政権との対決を求める声があまりに強かったからだ。

 

 ただ、自民党執行部も首相退陣後の青写真は描けていない。民主党と大連立を組み、震災復興で主導権を握るのか。解散に追い込むのか。

 

 特に中堅・若手に大連立への拒否反応が強い。理由は一つ。ほとんどの選挙区に対立する民主党候補がいるからだ。加えて民主党の小沢一郎元代表を支持する勢力が台頭することへの警戒心も強い。

 

 ◆執行部に不満も

 執行部の党運営への不満もくすぶる。統一地方選の結果についても「民主党の敵失でしかない」との冷ややかな見方が多く、震災対応でも「自民党としての対 策が見えない」との批判が出た。各種世論調査で谷垣氏が「首相にふさわしい」との声は数%止まり。「このままでは総選挙を戦えない」との声もある。

 

 どうやって党内を一枚岩にするか。どうやって自民党らしさを出すか。執行部の課題は山積している。