民主党の祖、小沢一郎氏もこんどの元秘書3人への有罪判決で、ついに内堀を埋められたという感じです。

 

ついに小沢城落城なのか。

 

それにしても民主党という政党はこの小沢一郎という楼閣に築かれた存在です。それが楼閣が崩れたとき、どうなるのか。

 

さらには法廷で腐敗が証される「小沢体制」に民主党の現執行部がどうのぞむのか。自浄はないのか。

 

産経新聞の社説がこうした諸点への意見を述べています。

 

 

【主張】小沢氏と国会 辞職勧告決議で自浄示せ

 

 国権の最高機関たる国会は、今こそ政治とカネの問題で自浄能力を発揮しなければならない。

 

 小沢一郎民主党元代表の資金管理団体「陸山会」をめぐる政治資金規正法違反事件で、起訴された元秘書3人全員に有罪判決が下されたことは、管理者としての小沢氏の政治的かつ道義的責任を明白にした。

 

 野党が有罪判決を受けた石川知裕衆院議員に対する議員辞職勧告決議案の提出を決めたのは当然だ。だが、肝心の小沢氏への辞職勧告決議案の可決や証人喚問の実現は望めない情勢だ。

 

 自民党の加藤紘一元幹事長は、所得税法違反事件で事務所代表が逮捕されたのを受けて離党し、議員辞職した。最近も、鈴木宗男元衆院議員ら4人に対する辞職勧告決議案が可決された。国会は小沢氏の場合、なぜ躊躇(ちゅうちょ)するのか。

 

 26日に有罪判決が伝えられた直後、自民党の石原伸晃幹事長は衆院予算委員会で「管理者としての小沢氏の責任は極めて重く議員辞職に値する。国会でしっかりと自身の考えを話す責務がある」と述べ、小沢氏の議員辞職と証人喚問を主張した。

 

 だが、民主党の輿石東幹事長は会見で「いずれも党として考えていない」と一蹴した。

 

 野田佳彦首相は27日の衆院予算委で「政治家の出処進退は本人が判断すること」と語り、証人喚問については「(強制起訴された)小沢氏の裁判に影響を与える」と、慎重に判断すべきだとの認識を示した。

 

 判決を受けても、野田内閣や民主党執行部は自浄努力を示す考えはないようだ。党員資格停止中の小沢氏を除籍とするなど、より厳しい処分を検討する動きもみられない。政権与党として「政治とカネ」に決別する気がないということなのだろう。

 

 ならば、国会として事態を動かさなければ、小沢氏が政治活動を続けるのを容認することになる。小沢氏に対する決議案を温存しているのだとすればおかしい。

 

 今国会は30日で閉会を迎える。野党は会期の再延長を求めると同時に、小沢氏への決議案提出に直ちに動かなければならない。

 

 自民党の谷垣禎一総裁は「一致して政権を追い詰めたい」との方針を示した。それには、小沢氏への辞職勧告決議案提出で野党をまとめ上げることだ。