雑誌SAPIOに連載してきた私の報告「アメリカの中国研究」の最終回は「米中戦争の行方」というタイトルです。

 

 

「米中軍事衝突の危険性はポスト習近平世代で高まる」

 

こんなサブタイトルとなりました。

 

記事のリードを以下に書きます。

 

「自国の防衛、資源確保、台湾攻略など中国の野望を阻止する最も大きな存在はアメリカである。これまでレポートしてきたように、中国の軍拡は絶えずアメリカを目標とし、世界覇権を狙う意図を思わせた。では、このまま中国が軍拡を続けていけば、『米中戦争』というシナリオはありうるのか。『アメリカの中国研究』最終回は、究極の非常事態、米中戦争の行方を占う」

 

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以下は記事の本文の一部です。

 

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米側とすれば、中国の対米軍事戦略は複雑ではあっても、なお最悪の非常事態として米中戦争をも想定せざるをえないという総括がここでも浮上してくる。その最悪の可能性についてカーネギー国際平和財団のダグラス・パール副会長に見解を尋ねた。

 

「中国側はアメリカを相手に戦争をしても勝てないことを知っています。だから全面対決を決して望まない。アメリカ側も簡単には勝てず、相互にあまりに重大な損害を負うでしょう。その意味では米中戦争の可能性というのは少ないといえます。しかし中国はアメリカが対中軍事行動を起こす動因を減らし、その能力を削ることに必死です。対中戦争の意欲を削ごうとするのです。からめ手からの非対称の作戦として米軍のシステムへのサイバー攻撃、宇宙での衛星攻撃、攻撃型潜水艦の増強、対艦ミサイルの配備などで米軍の対中抑止、戦闘の能力を減らすことを目指しています。だが私はそれほど心配はしていません。米側には中国の軍拡に対応できる能力が十二分にあるからです。国防予算を無理に増額することなく、アジア・太平洋での前方配備の増強やグローバルな長距離攻撃能力の整備によって中国を抑えられます」

 

やはり米軍はまだまだ強大だというのである。〔以下略)

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