北朝鮮が核弾頭を小型化してミサイルへの装着に成功する日が近いというレポートの続きです。

 

アメリカの専門家がなぜその日が近いと断定するのか。

 

その根拠は次のようです。

 

原文へのリンクは以下です。

 http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/34585

 

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(1)北朝鮮がパキスタンの核専門家、A・Q・カン氏から得た技術

 カン氏が北朝鮮とウラン濃縮による核兵器開発で緊密な協力をしてきたことは広く知られており、パキスタンがすでに完成させた「ガウリ・ミサイル」搭載のウラン濃縮の小型核弾頭の設計図を北朝鮮にも提供した可能性が高い。

 2008年、同種の小型核弾頭の詳細な設計図が、カン氏に関係するスイスの専門家に保持されていることが明らかとなった。その設計図が北朝鮮にも 確実に渡ったことが、2011年9月に国際原子力機関(IAEA)により報告された。パキスタンは弾頭小型化のための核実験を始めて3年後に、実際にガウ リ・ミサイルへの核弾頭装備を実行している。

 

(2)北朝鮮が米国専門家に見せたウラン濃縮技術

 北朝鮮は米国の核専門家、シグフリード・ヘッカー氏を2010年11月、寧辺の核施設に招き、ウラン濃縮のための遠心分離の技術を見せた。同氏はその技術の水準が予想よりずっと高く、ウラン爆弾の製造能力の高さに驚いた。

 北朝鮮はウラン核弾頭のミサイルへの装備の見通しが確実となったからこそ、米国側にこの種のウラン濃縮の実態を見せたとみられる。

 

(3)北朝鮮が技術を提供したイランの「シャハブ・ミサイル」の開発

 北朝鮮はイランとの間で1990年代からミサイル開発、2000年代から核兵器開発のための協力を進めてきたが、2008年以降、両国の核弾頭開 発のペースが速まった。特に「ノドン・ミサイル」とほぼ同一とされるイランの「シャハブ3型ミサイル」への核弾頭搭載の試みは国際原子力機関(IAEA) の警告の対象ともなってきた。

 そのシャハブ・ミサイルの開発の前進が最近さらに伝えられている。北朝鮮・イランの核弾頭小型化の共同作業が顕著な成果を挙げてきたと見られる。

 

(4)米国と韓国の政府の対応

 米国の国防情報局(DIA)の局長は、2011年3月の上院軍事委員会で「北朝鮮はすでに核弾頭の製造により新たに兵器化されたミサイルを保有したと見られる」と証言した。

(つづく)