アメリカ側の安倍政権への期待の紹介です。

 

 日本ビジネスプレス「国際激流と日本」から

 今回でこのレポート紹介は最終です。

 

 原文へのリンクは以下です。

 

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/36590

国際激流と日本

早くも「安倍新政権」に大きな期待をかける米国

 

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 上記クリングナー氏の歴史問題についての提言はまずは慰安婦問題を念頭に入れてであろう。米国の保守系とされる専門家も、この種の意見を持っていることは 日本側としても、安倍氏としても知っておくべきだろう。

 

 ただしクリングナー氏は韓国と長年、接触してきた経歴があり、いわゆる歴史問題に関しては、心情的にはどちらかと言うと韓国側に傾斜しているかもしれない。

 

 だが、もちろん日本としては、慰安婦問題などでの「日本の軍や政府が女性を組織的に強制連行した」という大前提がそもそも事実に反することは、後世の日本人のためにも決して放置すべきではない。

次期首相は大胆な改革を進めよ

 クリングナー報告は結論として次のように述べていた。

 

 「中国や北朝鮮の行動は、日本国民に自国の民主党政権の幼稚な外交政策への批判を強く抱かせるようになった。その結果、日本の国民も政府も自国周辺地域での脅威への自国の脆弱性をより強く認識するようになった。

 

 その脆弱性への認識は日米同盟の効用への認知へと前進したが、次の段階は日本が自国の防衛へのより多くの責任を積極的に引き受け、国際的な安全保障への懸念にもより多くの関心を払う、ということだろう」

 

 「米国は、日本でのこの傾向は米国自体の国家安全保障の目標にも合致するのだから、激励すべきである。日本の新首相がいまの嵐のような安保問題に うまく対処できるかどうかは、アジア太平洋地域での米国の利害にも超重要な課題となる。日本は近年、一連の弱い指導者によって安保面で弱体化されてきた。 だから次期の首相は果敢な指導力を発揮し、大胆な改革を進めなければ、日本はいよいよ落日への道を歩むこととなるだろう」

 

 さて、次期の日本の首相になる公算の大きい安倍晋三氏がこのような米国側の期待に応えることとなるのか、まずは総選挙の結果を待たねばならないが、米側の期待がこれほどまでに大きいことは知っておくべきだろう。

     〈終わり)