アメリカで出た日本核武装論の紹介を続けます。

 

 このエントリーでこのテーマは終わりです。

 

 日本ビジネスプレス「国際激流と日本」からです。

 

 原文へのリンクは以下です。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/37235

 

国際激流と日本

米国で再び登場した日本の核武装論

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 2009年7月の下院外交委の公聴会でも、エニ・ファレオマベガ議員(民主党)が「日本も核戦力を開発する必要があるという議論が出ても自然だ」 と証言していた。同議員自身は日本の核兵器保有には反対のようだったが、日本側でそういう政策の選択が求められるようになっても不自然ではない、というの だった。

「米国はなぜ日本の核武装に反対し続けるのか」

 2006年10月には有力政治評論家のチャールズ・クラウトハマー氏が「米国は、最も信頼できる同盟国で国際社会の模範的一員の日本に核兵器保有を奨励すべきだ」という正面からの日本核武装奨励論を発表していた。

 

 「日本は唯一の核兵器の被害国であり、これまで自国の核武装に強く抵抗する理由は明白だった。だが、常軌を逸した隣国が核兵器保有を公式に宣言するに至った現在、再考が必要になった」

 

 クラウトハマー氏の主張の上記部分は明らかに北朝鮮の核武装の危険性を指摘していた。同氏は中国の核兵器の存在にも同様に警告を発し、それを日本核武装の必要性の理由の一端としていた。

 

 「東アジアでの日本の対外政策の基本目標は、陶酔したように膨脹する中国を平和的に封じ込め、無法な北朝鮮政権に立ち向かい、民主主義を拡散す る、などという諸点で米国の政策に合致する。であれば、米国としても核兵器がこれほど拡散した現状では、日本に核武装を促し、中国や北朝鮮への抑止効果を 発揮させた方がアジアの安定には有用となる」

 

 クラウトハマー氏はこんな疑問をも呈する。

 

 「太平洋地域で安定し、信頼でき、民主主義の同盟国である日本が核武装することによって、米国自身の負担をも軽減することができる。それなのに米国はなぜその核武装に反対し続けるのか」

 

 日本国内ではいくら国家安全保障の重要性が論じられ、憲法の改正や集団的自衛権解禁の有益さが語られるようになっても、核武装というオプションまでは国政論議には出てこない。せいぜい「核武装を論じること自体を禁止すべきではない」という主張が出る程度である。

 

 しかし米国では、東アジアの危険な核の状況への抑止策としての日本核武装という戦略オプションがいまや再登場してきた。その現実をきちんと認識するぐらいは日本でも求められてよい姿勢だろう。

(終わり)