東京都議選は自民党の完勝でした。

安倍政権の大勝利といえましょう。

自民党総裁の安倍晋三氏の勝利でもあります。

 

さて安倍叩きを社是にしてきたという朝日新聞(若宮啓文前主筆の言)、

「安倍の葬式はうちで出す」(同)と宣言していた朝日新聞。

 

東京都議選で安倍自民党が完勝したのならば、朝日新聞の完敗ということになりますね。

 

さてその朝日新聞は都議選の結果にどんな反応を示すのか。

 

ここにおもしろい一例があります。

 

朝日新聞夕刊のコラム「素粒子」が以下のようなことを書いていました。

東京都知事選から一夜明けた6月24日の紙面です。

 

「どこからか鐘の声がする。

久しからず、久しからずと。

耳を澄ますべきは完勝の党か完敗の党か。

都議選の明暗」

 

以上が素粒子の原文です。

 

明らかに平家物語の冒頭部分をもじっています。

安易で手垢のついたコラム手法ですが、そのメッセージは明らかに「自民党よ、おごるな」でしょう。

 

以下が平家物語の冒頭の原文です。

 

 祇園精舎の鐘の声
諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色
盛者必衰の理をあらわす
おごれる人も久しからず
ただ春の夜の夢のごとし
たけき者もついには滅びぬ
偏に風の前の塵に同

 

ポイントは「おごれる人も久しからず」です。

そのことを告げる鐘の声に耳を澄ませ、というわけです。

素粒子はその「おごれる人も久しからず」の対象を一見、自民党と民主党のいずれとも受け取れるような記述にしています。完勝の党か、完敗の党か、というのです。

 

しかし真の意味は歴然としています。

民主党はすでに昨年12月の総選挙で大敗しています。

「おごれる」という状態にはありません。

「おごれる」というのはあくまで自民党のことなのです。

安倍・自民党よ、おごるなかれ、と言っているのです。

子供じみた口惜しさの露骨な文章なのです。

 

しかし「おごるなかれ」は朝日新聞でしょう。

民主主義の選挙で選ばれる首相を社是として叩き、その葬式を朝日新聞社があげると豪語する。これが傲慢でなくて、なんでしょうか。

 

だから朝日新聞はいまの自民党への国民多数派の支持の高まりがいやで、いやでしかたないのでしょう。そのうらみつらみがどぶどぶと溢れているのが、この素粒子の文章です。一見、自民党と民主党を同列におくふりをしていますが、反自民の尻尾が大きく飛び出している愚鈍なタヌキのようなコラムとでもいいましょうか。

 

久しからず、久しからずと、という鐘の声は朝日新聞に一番、耳を澄ませていただきたいところです。いう前の塵に同じ。