やっぱり朝日新聞は日本が自国領土を守ることが嫌いなようです。

 

そんな記事をみました。

 

朝日新聞8月31日付朝刊、インタビューというページ、オピニオンという見出しもついています。内容は秋山惣一郎さんという記者による沖縄県与那国町漁協組合長の中島勝治さんへのインタビューです。

 

秋山記者の質問の偏向ぶり、空疎さ、それとは対照的に中島さんのしっかりした答え、コントラストを描いていました。

 

まず大見出しが「国境の島 右傾化してるの?」とあります。

この朝日が右傾化とみなす傾向は実は正常化なのです。

 

記事の前文は以下のとおりです。

 

「日本最西端の国境の島、沖縄県与那国町で11日、自衛隊誘致を掲げる現職が町長選に勝利し、国防の最前線へ名乗りを上げた。対中国で強硬姿勢を示そうと、 保守反動勢力が動き出しているのか。黒潮に浮かぶ南の島は、右に傾き始めたのではないか。尖閣諸島、日台漁業協定など波立つ東シナ海を知る漁師に聞いた。」

 

さあ前文で明らかなのは、この島で自衛隊誘致を求める町長が選挙で選ばれたことが秋山記者はまず気に入らないことです。まあ朝日新聞がその結果を嫌っているということでしょう。だから「右傾化」というあざけりだけの意味しかない言葉でまずレッテルを貼るのです。

 

そのうえに日本の国民が脅威にさらされた自国の領土を守るために自衛隊による防衛を求めることを「保守反動勢力が動き出した」と形容するのです。いまごろずいぶんと古い言葉ですね。

 

保守反動勢力とはなんなのでしょう。「日本の国の安全を普通に気にかける普通の日本国民」という人たちが朝日新聞のイロメガネだと保守反動になってしまうのです。

 

まあいつものことで、ほっとけばいいかなと思ったのですが、1ページも使った長い記事です。しかもそのスタンスが日本というよりも、中国側のようなのです。だって日本が中国の脅威に備えて、領土を守ることを意味のないレッテル言葉の「右傾化」だと決めつけ、反対しているからです。

 

その一方、日本にそうした防衛努力を余儀なくさせている中国の軍事的な威嚇や脅威には一言も触れないのです。これまた朝日新聞の安全保障に関する記事の長年の特徴です。

 

以上は朝日新聞のクラッシック手法ですね。

中国の反対することにはなんでも反対するようです。

 

記事の本体をみましょう。

 

秋山記者は「自衛隊の配備が日中関係を今以上に緊張させるのではないか」なんて原因と結果を逆にしての質問をしています。中国政府が主張することとも同じです。

 

するとその偏向質問への中島さんの答えがいいんですね。

 

「配備が予定されているのは沿岸監視部隊、つまりただのレーダー基地です。ミサイルや爆撃機を配備するわけじゃない。なぜ緊張が高まるのか、私には理解できません」

 

引っ掛けの質問を完膚なきまでに蹴っ飛ばしています。

 

さて秋山記者のさらなる中国当局者ふう質問(というよりも主張ですね)。

「沖縄の離島が右傾化しているんじゃないか、と感じます」

「反戦・平和の沖縄も変わっていく?」

 

中島さんの答えの抜粋が以下です。

「一部の新聞が自衛隊を入れると、今度は米軍が来るぞ、と町民の危機感を煽っていましたが、根も葉もない話です。」

「離島は反戦・平和では食べていけないのですよ」

「右とか左とか、イデオロギーの物差しで私たちを見ないでほしいんです」

 

要するに秋山記者も朝日新聞も日本が自国領土を防衛することが「右傾化」であり、「保守反動」だというわけです。なんの論理もない主張です。

 

ただしこの奇妙なスタンスの論理も根拠もひとつだけの仮説を立てるとすべて氷解し、なっとくができるようになります。朝日新聞は日本の立場ではなく、日本から領土を奪おうとしている中国の立場を優先させているのだ、という仮説です。

その仮説が間違っているのだという証拠も、みあたりませんね。

 

朝日新聞は日本の領土を武力で奪おうとする中国よりも、日本を守ろうという日本側の国民多数を「保守反動」と決め付け、敵視しているのです。

 

中国の軍事脅威に備えて、レーダー部隊を起用するというごくごく控えめの日本側の防衛行動を「対中国での強硬姿勢」と断じるのです。これは中国政府のスタンスとまったく同じです。

 

日本は自国の領土を守るな!!

 

上記の一文こそこの朝日新聞の全ページ分の記事の要約です。