中国の尖閣奪取の威圧作戦についてです。

 

この項はこのエントリーで終わりです。

 

日本ビジネスプレスからです。

原文へのリンクは以下です。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/39277

 

国際激流と日本

「交渉」ではなく「威圧」で領土獲得、
中国の海洋戦略を米国議会機関が報告

 

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 「中国は紛争を抱えた海洋上の領土の法的な統治を主張するために、海上警備の公艦や海軍の艦艇を常時、配備して、その存在を誇示することで事実上の統治を示そうとする」

 

 「中国は東シナ海、南シナ海での紛争対象地域の領有権を誇示するために、関連官僚機構を増大させ、航海や飛行に関する国際規範を自国にとって都合 のいいように断片的に利用している。その種の言動は誤算を生み、他国との予期せぬ衝突を起こしかねない。中国の主権やナショナリズム感情に基づく姿勢は、 海洋での衝突を政治的危機へとエスカレートさせる危険をはらむ」

 

 以上のように、米中経済安保調査委員会の報告は、東シナ海の海洋紛争、つまり尖閣諸島をめぐる日中間の争いに対する中国の姿勢を「威圧的」として 批判している。中国側には日本との競合を平和的な交渉や協議によって解決する意図はない、国際的な裁定に委ねることにも中国は反対している、と断じる。こ れが第三者としての米国の見方である。

中国は協議も交渉も国際調停も考えていない

 ここで明記すべきは「威圧的」という言葉の意味である。英語では“coercive”という言葉が使われている。この形容詞の意味は、辞書では 「強制的な」「威圧的な」「弾圧的な」とされている。つまり、物理的な力や、その力を使った脅しにより、相手に無理やりに譲歩をさせる、という意味なの だ。この語の名詞は“coercion”であり、そのまま「強制」「威圧」「弾圧」という意味となる。

 

 要するにこの米国機関の報告が打ち出したのは、中国には、尖閣諸島をめぐる日本との争いにおいて、協議でも交渉でも国際調停でもなく、もちろん譲歩でもなく、まさに威圧によって自国の主張を受け入れさせる意図があるという認識である。

 

 この見方に従うと、中国政府による尖閣の「防空識別圏」の一方的な宣言も、その「威圧」路線に合致することになる。現在の日本にとっても極めて意味の深い報告だと言えよう。

(終わり)