ニューヨーク・タイムズが社説で異様なほどの安倍晋三首相攻撃を続けていることは周知の事実です。

 

ではなぜそんな攻撃を続けるのか。

 

どんな筆者が「安倍叩き」を実際に書くのか。

 

そのへんの実態に光をあてた長文の報告を書きました。

 

月刊雑誌WILLの最新号掲載の古森義久の論文です。

                

 その冒頭を紹介します。

 

[if gte mso 9]> Normal 0 0 2 false false false MicrosoftInternetExplorer4

[if gte mso 9]>

 

 「安倍晋三首相のナショナリズムは日米関係へのさらなる深刻な脅威となっている」(2014年3月2日)

 

 「安倍首相の歴史修正はアジア地域全体への危険な挑発だ」()

 

「安倍首相は日本の憲法の基礎を勝手に変えることに危険なほど接近している」(2014年2月19日)

 

「日本の危険なナショナリズム」(2013年12月27日)

 

「日本の危険なアナクロニズム(時代錯誤)(2013年12月18日)

 

 以上はアメリカの大手新聞ニューヨーク・タイムズが最近のほんの3ヶ月足らずの期間に社説で打ち出した主張である。とにかく安倍首相やいまの日本は「危険」だというのである。アメリカにとっての主要同盟国の日本がアメリカと共有する民主主義や法の支配という価値観に基づいて選んだ政治リーダーを、やつぎばやに「危険」「脅威」「挑発」というプロパガンダ的用語でけなすのだ。

 

 その論調には日本が戦後70年にわたり保ってきた堅固な民主主義、公正な法治、軍事を忌避する消極的平和主義、そして徹底した国際協調や人道主義の実績への配慮はツユほどもない。安倍首相が民主主義や人権尊重の信奉者だという明白な事実への認知もない。その意味では極端に偏向した事実認識に基づく糾弾である。

 

 ニューヨーク・タイムズは社説以外でも安倍首相あるいは安倍政権、ひいては安倍政権下の日本全体の動向をきわめて否定的に、ときには誹謗に近い言葉まで使って報道することが多い。

 

 しかし本稿では同紙全体のスタンスを代表する社説に焦点をしぼって、その「安倍叩き」、「日本叩き」の内容や背景を報告したい。「叩き」という短絡にも響く表現をあえて使うのは、同紙側の日本国やその政府に対する非難に独断と偏見をあらわにする情緒的な傾向が強いからである。

 

 本稿では同紙のそうした論調の背景として、日本国のあり方を一貫して非難してきた日本人学者が実はそれら社説での反日論評の責を委ねられていた、というショッキングな事実をも明らかにしたい。アメリカ大手紙の「日本叩き」「安倍叩き」は実は日本発、日本製だったという意外な側面の実態である

(つづく)