アメリカ当局による中国軍将校5人の起訴についてです。

 

 主題は中国人民解放軍による対米サイバー攻撃です。

 

 日本ビジネスプレスの「国際激流と日本」からです。

 

 原文へのリンクは以下です。

 http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/40744

国際激流と日本

人民解放軍将校5人を起訴、
ついに「ルビコン」を渡った米国政府

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  そのウルフ、スミス両議員が2006年に「中国からのサイバー攻撃の被害を受けた」と発表した。

 

  両議員自身のコンピューターやスタッフのうち中国問 題を担当する補佐官たちのコンピューターが侵入され、両議員が近く議会に提出する予定だった中国当局のインターネット抑圧を非難し対抗策を打ち出す法案 や、中国側の人権擁護活動家、民主活動家たちとの交信内容、それら活動家の動向についての最新資料などを盗まれた、という。そして両議員とも、サイバー攻 撃の発信地は確実に中国だとも明言していた。

 

 思えば、米国の国政の場で中国によるサイバー攻撃問題が公式に提起されたのは、この両議員の発表が最初だった。議会全体に両議員の発表が流れ、政 府も公式に懸念を表明した。だが当時、このウルフ、スミス両議員の言明はそれほど反響を呼ばず、中国のサイバー攻撃という事象自体もさほど波紋を広げない ままに終わってしまった。

 

 ところがその後、米国側の政府や軍機関、そして民間の大手企業までが中国によるサイバー攻撃の被害を訴えるようになった。

 

  議会の諮問機関の「米中 経済安保調査委員会」が2011年11月に公表した年次報告で、中国軍組織が米側の地球観測衛星や国防総省人員管理システムにサイバー攻撃をかけ、情報の 奪取だけでなく、米側の軍事関連システムの妨害を試みた実例を多数紹介した。

 

  この報告が米側の政府機関からの中国のサイバー攻撃非難の最初のリポートと なった。そしてその後は官民の組織が相次いで、中国の米側コンピューターネットワークへの侵入に抗議するようになったのだ。

犯人は中国人民解放軍の「61398部隊」

 そうした指摘の中でも特に大きな反響を招いたのは、2013年2月に公表された調査報告書だった。

 

  大手インターネットセキュリティー企業「マン ディアン」が長年の調査に基づく結果として中国当局の対米サイバー攻撃の実態を詳しく発表したのである。その内容は米国大手メディアにより大々的に報道さ れた。今回の司法省の刑事訴追行為も、その捜査はこのマンディアンの調査に依存した部分が大きかった。

 

 マンディアンの報告書は最も重要な発見として以下の諸点を明記していた。

 

 「中国を拠点とする世界でも最大のサイバー攻撃の実行組織は、2006年以来、米国を主とする主要諸国の合計141企業のコンピューターネット ワークに侵入し、高度技術に関する企業の機密情報や知的所有権にかかわる情報などを大量に盗むことに成功した。中国のこの組織は人民解放軍総参謀部第3部 第2局の『61398部隊』で、上海浦東地区の12階建てビルを主要拠点としていることが判明した」

(つづく)