アメリカ政界の共和党側スター、マルコ・ルビオ上院議員の日本への姿勢です。

なおこのテーマはこのエントリーで終わりです。

 

日本ビジネスプレス「国際激流と日本」からです。

 

原文へのリンクは以下です。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/39861

国際激流と日本

靖国参拝の安倍首相を援護した
米国の若手ホープ議員日米両国間の同盟の絆はまだまだ健在

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  1月21日にはルビオ議員は東京で安倍首相と会見した。この会見は米側ニュースメディアでも、「米側の靖国参拝に対する失望声明の後、米国政界の有 力者が初めて安倍首相を訪問した」として注視された。ルビオ議員がオバマ政権の問題視した靖国参拝についてどう対応し言及するのか、関心の的となったので ある。

 

 ところがルビオ議員は安倍首相との会談では、靖国参拝に一言も触れなかった。批判めいた言葉は皆無だった。逆にルビオ議員は会談の冒頭で以下のように安倍首相への高い評価の言葉だけを送ったのだった。

 

 「安倍首相が日本の安全保障分野での能力を高めるために下した種々の決断や取り組みを支持する。特に日本の領土に対する冒険主義的な近隣国による非合法な主張を踏まえると、安倍首相のそうした姿勢は心強い」

 

 ルビオ議員は、安倍首相の日本の防衛強化への措置を歓迎し、中国の尖閣諸島に対する頻繁な侵入、そして最近の一方的な防空識別圏宣言などを「冒険主義的」とか「非合法」と断じた。

 

 場合によっては韓国による竹島の不法占拠までを念頭に入れた発言だったこともありうる。しかも安倍首相の靖国参拝に対してはなんの抗議も不満も述べなかったのである。この点でもルビオ議員の対応はオバマ政権とはまったく反対だったと言えよう。

 

 米国大手紙のウォールストリート・ジャーナルは、「靖国参拝でオバマ政権から異例の厳しい批判を受けた安倍首相にとっては、米国議会の有力議員の ルビオ氏からのこうした発言はおそらく望んでいた言葉そのものだっただろう」と論評していた。安倍首相にとっては「アメリカからの援軍、きたる」だったの だ。

 

 ルビオ上院議員の一連の発言を追うと、安倍首相の靖国神社参拝以後も明らかに日本支持であり、中国に対しては警戒し韓国には自制を求める姿勢が浮かび上がってくる。

 

 日本の首相の靖国参拝に対するアメリカの反応は、決してオバマ政権の「失望」だけではない。「『失望』表明に失望した」という意見も国政レベルで 厳然と存在するということであろう。この部分だけを見れば日米両国間の同盟の絆も、信頼の相互関係も、まだまだ健在だと言えるようだ。

(終わり)