主催者側の中核はマイク・ホンダ議員が下院での慰安婦決議案の推進で指導を受けてきた在アメリカ中国系組織の「世界抗日戦争史実維護連合会」(抗日連合会と略)です。
会議開催の前日の3日、現地の日本総領事館前に抗日連合会の代表ら約50人が押しかけ、日本が慰安婦問題その他、戦争中の残虐行為に対し謝罪もせず、賠償もしていないのはけしからんと主張して、気勢をあげたそうです。日本人の参加者もあって、自国政府を非難した、とのことです。
この抗議デモの様子はロスアンジェルス・タイムズ10月4日付の記事で報道されています。その記事の主要部分を以下、紹介します。
「日本軍による女性や少女の性的奴隷化についてのロスアンジェルスでの歴史的な世界会議に備えて、世界各地からの元性的奴隷を含む人権活動家たちは、日本が戦時中の日本の残虐行為の犠牲者たちに公式な謝罪を表明し、賠償を提供することを4日、要求した」
「『日本はなぜドイツのように正しいことをしないのか?』と、世界抗日戦争史実維護連合会の元ロスアンジェルス支部長のロバート・ツァン(曹)氏が述べた。ドイツによるホロコーストへの賠償を指しているのだ。ツァン氏は『1日1日が過ぎるごとに、犠牲者たちは死んでいる』とも述べた」
「参加者たちは最近、連邦議会の下院が日本に日本軍の維持した売春宿に女性や少女たちを強制徴用したことに公式に謝罪することを求めた決議を最近、採択したことに元気づけられた、と語っていた」
「東京に拠点をおく元性的奴隷支援の組織の役員であるケン・アリミツ氏は、日本国民として、自国がアジアの隣人たちにしたことに対し、謝罪したい、と語った。アリミツ氏の言によれば、日本の政府は元慰安婦の女性たちを支援し、過ちを正そうとする日本国民の多くとは歩調をともにしていないという」
「日本軍の性的奴隷化に関するこのグローバルな会議は10月4日に始まり、カリフォルニア大学ロスアンジェルス分校で6日まで続く。全世界からの学者、法律家、活動家が集まり、日本政府に対して法的な賠償を求める法的な根拠についての研究などを行う」
さあ、この記事が伝える抗議集会と「国際会議」の開催は私たち日本人にとって、
いくつかの重要な教訓を投げかけています。
いわゆる「慰安婦問題」jは下院の決議採択で終わってはいないこと、慰安婦問題で日本を糾弾する主力はやはり中国系団体であること、日本を攻撃する側は日本側による謝罪だけでなく、賠償をも求めていること、日本攻撃側の大前提は「日本軍が組織的に女性を強制徴用した」という断定であること、などです。
日本側が沈黙していれば、この種の攻撃とデマはどんどん広がっていく、ということでしょう。