2009年01月

 バラク・オバマ氏は1月20日、アメリカの第44代の大統領に就任します。

 

 そのオバマ氏の実像虚像について雑誌『正論』に書いた論文の紹介を続けます。

 

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 報道上のこの種の自粛が次期大統領の喫煙癖に留まるぐらいならば笑ってもすませるが、そのタブーや禁忌の対象がオバマ氏の人脈や政治家としての軌跡までを含むとなると、深刻である。

 

 オバマ氏はアメリカの一般の基準でならどうみても過激派とみなされる人物や団体ときわめて緊密な関係にあった。

 

 だが大手メディアが正面から詳細に報道することはなかった。

 

 ふつうなら選挙期間中には候補者の背景や周辺については徹底した調査報道が展開されるのだ。

 

 一九七〇年代のアメリカでは「ウェザーマン」という極左テロ組織が猛威をふるった。

 

 都市ゲリラ戦による革命を唱えたこの組織は国防総省や連邦裁判所、主要銀行などを爆破しようとした。

 

 死傷者も多数、出した。

 

 その首謀者がビル、エアーズ、バーナディン・ドーンという夫婦だった。

 

 この夫婦は指名手配を受けて逃亡した。

 

 その間、捜査側の証拠入手の方法に不備があったことが判明して、出頭して裁判を受けても、短い刑期ですんだ。

 

 服役後はシカゴ地区に住んで、社会復帰を果たした。

 

 オバマ氏はそのエアーズ氏と一九九〇年代から親交を結んでいたのだ。

 

 当初は「単なる近所の知己」と評していたが、やがてオバマ氏は大学教授となったエアーズ氏から政治活動の助言や支援を得ていたこともわかった。

 

 オバマ氏がミシェル夫人とともに黒人過激派のキリスト教牧師ジェレマイア・ライト師から二十年間も信仰上の指導を受けていたことも判明した。

 

 ライト牧師は「アメリカ政府がエイズをつくり出した」とか「ブッシュ大統領は9・11同時テロを事前に知っていた」「アメリカに呪いあれ!」などと絶叫する過激派活動家だった。

 

オバマ氏がシカゴでの地域社会活動を通じて、「共同社会組織即時改革協会」(ACORN)という民主党系左派の活動団体に密着していたことも、共和党側から懸念の対象とされた。

 

この組織は黒人など少数民族や低所得層の住宅融資や福祉拡大に努める一方、民主党候補支援のための有権者登録活動を展開してきた。

 

今回もオバマ支持を鮮明にして全米で合計百三十万人の有権者登録に成功したと発表していた。

 

ところがこのACORNが全米各州で有権者登録の不正事件を起こしていたことが発覚したのだ。

 

選挙戦後半にペンシルベニア州でACORNが登録を申請させた有権者二十五万のうち六万近くが手続きの不備や不正を理由に却下されるなど、各地での不正が明るみに出た。

 

オバマ氏自身はかつてACORNの顧問弁護士を務めていた事実も判明したのだった。

 

オバマ氏のこうした影の人脈や組織脈は大手メディアによってはごくさらりとしか報じられないのである。

 

ここで念のために書くが大手メディアとはニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポスト、ロサンゼルス・タイムズ、ニューズウィーク、タイムなどの紙誌、テレビではCBS,NBC,ABC、CNNなどである。

 

こうした大手メディアだけから情報を得ていると、オバマ氏の本来の超リベラル志向もなかなかわからない。

 

しかし同氏の当選後の既成勢力へのすり寄り、リベラル離れのようにみえる新しい動きも、かつてのオバマ氏の左傾スタンスを知っていれば、単なる戦術の作戦か、それとも基本の思考の転換なのか、実態を透かしてみることができるだろう。

(つづく)

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 雑誌『正論』2009年2月号の古森論文の紹介を続けます。

 

なおオバマ新政権の人事などについては以下のサイトに報告を書きました。

http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/i/91/

 

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オバマ氏は周知のようにケニア人の留学生の父と、アメリカ人の母の間にハワイで生まれたとされている。

 

だがこの出自に関してニュージャージー州の弁護士レオ・ドノフリオ蛆が2008年夏、「オバマ氏は父親がケニアの宗主国のイギリス国籍であり、母親のアメリカと二重国籍だったので『アメリカ国内で生まれたアメリカ国籍の人間』という大統領の要件を満たさない」という訴訟を同州の裁判所に起こした。

 

ほぼ同じ時期にペンシルベニア州の弁護士フィリップ・バーグ氏が同州の裁判所に「オバマ氏は実際には父親の祖国ケニアで生まれ、ハワイ州の出生証明書は偽造だ」という訴えを起こした。

 

そのほかにもオバマ氏の出自をめぐる「大統領立候補無効」の訴えは全米各地で十数件に達するという。

 

そのうち連邦最高裁判所まで届いたのは二件で、うちの一件のドノフリオ氏の訴えが十二月八日、最高裁で却下された。

 

却下は大手メディアでもごく小さく報じられたが、それまでの訴訟についての報道は皆無だった。

 

この種の訴えがどこまで真剣なのか、政治的動機がどれほどなのか、疑わしい点は多々ある。

 

だがオバマ氏の生まれや育ちにはナゾめいた点も多いため、普通の大統領候補に対しては出てこない出自をめぐる訴訟が多数、登場した。

 

この事実をまったく報じないのはやはり一種の偏向だといえよう。

 

 オバマ氏の生まれや育ちに関しては批判的な立場からの調査に基づく『オバマ国家』(ジェローム・コルシ著)が詳しい。

 

 この書はオバマ氏本人の自序伝『父からの夢』(日本語版タイトルは『マイ・ドリーム=バラク・オバマ自伝』の記述を追いながら、その矛盾や欠落の部分を指摘している。

 

 母親が再婚したインドネシア人のイスラム教徒の継父とともにジャカルタに住んだオバマ少年については当時、「ホノルルで生まれたインドネシア国籍」と記された書類も存在したという。

 

 だがこうした諸点は選挙期間中、大手メディアではほとんどなにも報じられなかった。

 

ごくささいな点だが、オバマ氏のタバコも同様だった。

 

 オバマ氏は学生時代からの長年の喫煙者である。

 

 前述の自伝にも「私はタバコに火をつけた」とか「タバコの煙を吐いた」という記述が頻繁に出てくる。

 

 二〇〇四年に上院選に立った時も、報道陣のいないところで喫煙し、「オバマ氏の秘密のスモーキング」と評されていた。しかし大統領への出馬を表明した二〇〇七年二月にはミシェル夫人に禁煙を約束したと言明し、ニコチン・ガムの使用などを始めた。

 

 だがこうした実情は大手メディアではほとんど報道されなかった。

 

 選挙後の十一月二十日になってやっとリベラル派コラムニストのマイケル・キンズレー氏がワシントン・ポストに「彼にタバコを吸わせよう」という題の記事を出した。

 

 このコラムは「オバマ氏はたぶん禁煙したとウソをついているようだが、それでも構わない」と書き、「オバマ氏との蜜月を保つ報道陣はあえてこの点を追及せず、マケイン候補には彼の顔の黒色腫についてさんざん質問してきた」とも述べた。

 

 キンズレー氏はさらに「オバマ氏がたとえ喫煙を続けていてもアメリカ国民にそのことを明らかにする限り、私たちは許容すべきだ」と主張するとともに、「オバマ氏の冷静さはアメリカの財産であり、同氏がその冷静さを保つために喫煙が必要だというのなら、われわれは氏にタバコを提供し、火をつけてあげて、あとは横を向いていよう」と書いた。

 

 結局はオバマ氏が喫煙を続けていたことを大手メディアの記者たちは知っていても、当選までは報じなかった、ということなのだ。

(つづく

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 雑誌『正論』2009年2月号掲載の古森論文の紹介を続けます。

 

 なおオバマ論は下記のサイトでも書きました。

 http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/i/91/

 

 

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 オバマ氏が反ワシントンのスローガンを連呼しながら、当選したとたんに、ワシントン依存へと切り替わるのも、理解はできる。

 

アメリカの国政を動かす経験のある優秀な人材は首都ワシントンに集中してきたからだ。

 

少なくとも新政権の当初はそのワシントンにすり寄り、依存をすることが現実的な統治の方途であり、その後に少しずつ、全米各地の人材や思考を従来より多く吸い上げていくという意味での脱ワシントンの方針を進めればよい、ともいえる。

 

クリントン政権の人材に頼ることも、オバマ政権が民主党政権である以上、ある程度は避けられないのだろう。

 

だがそれでもなおこの逆転や変身は激しすぎる。

 

オバマ氏が上院議員時代にみせた超リベラルの反体制の気風までがにじむ左傾志向によってブッシュ政権のすべてを否定し去ることを期待して同氏に票を投じた有権者たちからすれば、裏切りにも映るだろう。

 

現にオバマ氏の全米規模の支持母体として先頭に立ってきたMoveonという反戦組織や労組団体、教職員組合などリベラル過激派からはオバマ氏の閣僚任命に対し「保守寄りすぎる」とか「ワシントンの既成勢力に迎合しすぎている」という批判の声も起き始めたのだ。

 

しかしこうした変身はバラク・オバマという人物自身の天性の変わり身の速さや、政治的計算の巧みさと無縁ではない、という見方もある。

 

大手紙ウォールストリート・ジャーナルは十二日付の社説で書いていた。

 

「(オバマ氏の一連の人事は)予備選でクリントン政権の政治手法からの脱却を誓い、ワシントン政治を否定していた人物の行動としては驚くべきだ。その動機はライバルとなりうるヒラリー・クリントン氏を自陣営に取り込み、自分へのその攻撃を封じて、民主党内の団結を強めようという計算からだろう」

 

この「自分への攻撃封じ」や「民主党内の団結」に関しては共和党側や保守陣営にはもっとうがった見方もある。

 

 オバマ氏とも密接な関係のあったイリノイ州の民主党現職知事ロッド・ブラゴエビッチ氏が十二月八日、汚職容疑で逮捕された。

 

 イリノイ州選出の連邦議会上院議員だったオバマ氏が大統領選挙に出たため、空席となったこの上院議員ポストには当面、州知事の任命で後任が決まる。

 

 そのポストに誰を任命するか、ブラゴエビッチ知事はなんと何人かの候補に現金を多額に出せば、上院議員にしてやると、持ちかけていた、というのだった。

 

 なんとも衝撃的な話である。

 

 オバマ氏には直接の関係のない犯罪容疑ではあるが、同じ民主党、同じイリノイ州シカゴと、オバマ氏にとっても、民主党にとっても手痛い打撃となる。

 

共和党側では次のような推測が浮かびあがった。

 

「オバマ氏がこの事件の捜査を事前に知って、その打撃をできるだけ小さく抑えるために、新政権にはオール民主党の大物を集めて、団結を図り、自分への非難が生まれないようにヒラリー・クリントン氏やビル・リチャードソン氏という民主党有力者を自分の閣僚として招きいれたのだ」

 

この観測は保守系ラジオのトーク番組で全米有数の高い人気を誇るショーン・ハナディ氏らが打ち上げていた。

 

オバマ候補に結果として不利になるこの種の観測はウォールストリート・ジャーナルとFOXテレビを除く大手メディアはまずほとんど報じない。

 

たとえばオバマ氏の出生に関しての疑問が訴訟となって各地で出されている事実は、選挙期間中には大手メディアではまったくといえるほど報じられなかった。

(つづく)

 

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アメリカのオバマ次期大統領のついての分析です。

 

雑誌『正論』2009年2月号に出た古森義久の論文の紹介のつづきです。

 

閣僚や補佐官の任命からみる限り、選挙戦中に一貫して唱えた「変革」はすっかり消えたようにみえるのです。

 

なおオバマ次期政権については以下のサイトにも報告を書きました。

http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/i/91/ 

 

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オバマ氏の最大スローガンだった「変革」という言葉も、当選後一ヶ月にして、早くも色あせた感じとなってきた。

 

すでに報告したように、新政権の閣僚級ポストに選ばれた人たちは軒並みにクリントン政権時代の高官たちばかりなのだ。

 

だから共和党系の識者たちからはすでに「オバマ新政権は第三次クリントン政権だ」という皮肉をこめた批判が起きてきた。

 

周知のように一九九三年一月に大統領となった民主党のビル・クリントン氏は九六年には再選を果たし、二期八年を務めた。

 

 オバマ氏は単にクリントン政権時代の人材に大幅に依存するだけでなく、共和党のブッシュ政権の高官をも登用することを発表した。

 

 新しい「変革」の新政権が新たな政治テントを大きく広げて、そのなかには従来のライバル勢力をも取り組んでいく超党派の政治手法はよくある。

 

 しかしオバマ氏の措置には驚くべきことに、ブッシュ政権の政策の一部までも引き継いでいこうとする側面までがあるのだ。

 

 ワシントンの政治評論家では長老とされるデービッド・ブローダー氏が論評した。

 

 「バラク・オバマ氏は国家安全保障と経済政策という大統領職務にとって最も重要な二つの領域において変革ではなく継続という選択を下した。このことは多くの人々を短期的には安心させるかもしれないが、長期的にはリスクをともなう」

 

 「オバマ次期大統領は国防長官のロバート・ゲーツ氏を留任させ、財務長官にティモシー・ガイトナー氏を選ぶことによりブッシュ政権時代の二人のスターを登用することにしたのだ」

 

 つまりオバマ氏はブッシュ政権の高官をそのまま自分の新政権に加わらせることによって国家安全保障と経済政策という二つの超重要な領域ではブッシュ政権の基本策を「継続」することになる、というのだ。

 

 ゲーツ国防長官がイラクの平定や民主化などブッシュ政権の安保政策の中核となってきたことは明白である。

 

 ガイトナー氏もニューヨーク連邦銀行総裁というブッシュ政権下の連邦政府機関の長として、同政権で働いてきたのだ。

 

 オバマ氏が選挙戦であれほど叫び続けた「変革」はどこへいってしまったのか。

 

 もっともこの時点でオバマ氏の動きを「変身」とか「ご都合主義」として批判するのも公正ではないかも知れない。

 

 なにしろまだオバマ政権は始まっていないのである。

 

 しかもアフガニスタンなどでの対テロ戦争も日々、激しく続いている。イラクでは米軍増派がみごとに成功し、やっとテロ勢力が平定され、治安が回復され、民主主義の新生独立国家が国づくりの成果をみせてきたところである。

 

 さらに加えて金融危機から広がった経済不況はアメリカ国民全体を激しく襲い、国難と呼んでも誇張でないほどの打撃を与えている。

 

 どんな新大統領でもこうした目の前の危機にはまず現在の政策の「継続」であたるしかない、という考え方もあろう。

 

(つづく)

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 新年の深刻な課題はアメリカの金融危機に端を発したグローバルな経済不況への対処でしょうが、中国は一体どんな動きをとるのか。

 

 この点はアメリカ側でも最大の関心事の一つ、懸念の対象となっています。オバマ新政権にとっても重くのしかかる難題です。

 

 その点について産経新聞に記事を書きました。

 1月3日、本日の朝刊です。

 


記事情報開始【緯度経度】ワシントン・古森義久 不況の米国、対中ジレンマ

 

 新年の米国にとって主要課題の一つは中国にどう対処すべきか、だろう。
 とくに深刻な経済不況からの脱却という最重要目標のうえで中国に何を期待するかは、オバマ新政権にとっても切迫する緊急課題だといえよう。
 その前提には中国がいまの不況にどう出てくるかの読みが必要となる。

 米中両国はそもそも経済面で複雑にからみあう奇妙な互恵の関係を保つ。

 

 政治や軍事では対立し、人権問題では激しく衝突までするのに、経済となると相互依存のようなつながりを持つ。

 

 中国は低賃金労働での製品を人民元の通貨レートの人為的な低水準設定でさらに安くして米国に大量に輸出する。

 

 その結果、貿易黒字の巨額のドルがたまる。

 

 その外貨は国内の消費や投資にはあまり回さず、米国の財務省の債券や、ファニーメイ(連邦住宅抵当公社)のような政府系機関の証券、一般企業の株式を購入する。

 

 米国にこうして流れる中国マネーは米側の政府の財政赤字を埋め、金利を低く保ち、一般の消費をあおる。

 

 安い中国製品は米国のインフレを抑制もする。他方、中国側は高度の経済成長を保ち、自国の金融の安定をも図れるという効果を得る。

 

 もっとも米側ではこの種の相互依存はマクロ経済の構造としては不自然だとして懸念する向きも多かった。

 

 上院民主党のチャールズ・シューマー議員らは「米中両国が麻薬中毒にかかっているに等しい」として中国製品に高関税をかける法案を出している。

 

 そんな背景の下で米国の経済が近年でも珍しい不況に襲われたとなると、中国はどう反応するのか。

 

 この点への関心は米国議会でも高く、議会調査局では上下両院議員用の参考資料として「中国とグローバルな金融危機=米国にとっての意味」と題する報告書をこのほど作成した。

 

 その報告書の予測する中国の出方というのがおもしろい。

 

 米側の専門家たちにはまず中国は――

 

(1)最大の貿易相手の米国経済の安定を強く望むから米国債の購入を増し、米国政府が不振企業の救済や経済の刺激に必要な資金を増やすことに寄与する

 

(2)米国市場の重要性を認識しているから米国企業の株式の購入を増すことで米国経済の健全性を保とうとする

 

(3)米国経済を積極的に支援することで1997年のアジア金融危機でのように世界経済の安定への寄与を称賛されることを望む

 

――という予測があるという。

 

 だが報告書によると、他方には中国が――

 

(1)米国の株式購入などでは多額の損失を出しているため、その増額には難色を示す(中国の政府系ファンドが2007年に米国のブラックストーン社の株式30億ドルほどを買い、株価がその後、4分の1へと急落した)

 

(2)中国自体の経済不況が国内での投資の増大への圧力を招き、対米投資の増加を難しくする(中国内部の開発を促進して経済の高度成長を保つことが最善だとする意見が最近、中国側で強くなった)

 

 ――という見方も米側には広範にある。

 

 なによりも報告書が強調するのは中国マネーが米側の特定分野で量を増すことへのジレンマのような懸念だった。

 

 具体的には中国は――

 

(1)米側の債券や証券の大量保有を中国が反対する米側の政策へのテコに利用しかねない(中国政府高官は米国の対中貿易制裁や人民元レート操作非難への対抗策として米国債の大量売却などを示唆した)

 

(2)米側の自動車など衰退産業の株式大幅取得によりその企業の技術や知的財産を中国側に移転する危険がある

 

(3)米側の大企業の主要株主になると、米国内での政治的な影響力が巨大となり、国家安全保障にも影を投げる(最近、中国側が米国の石油企業や防衛関連ハイテク企業を取得しようとすると、米国の議会や政府機関までが反対した)

 

――ことが予測されるというのだ。

 

 報告書でみる中国の出方はまさに複雑な錯綜(さくそう)、米国側の苦慮だけがやたらと目立つのである。

 

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