2011年11月

 日本やアメリカへのサイバー攻撃の最大発信源についての報告を続けます。

 

日本ビジネスプレスの連載コラム「国際激流と日本」からの転載です。

 

原文へのリンクは以下です。

 http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/30816

 

 http://jp.reuters.com/resources/r/?m=02&d=20110712&t=2&i=457066543&w=450&fh=&fw=&ll=&pl=&r=img-2011-07-12T132224Z_01_NOOTR_RTRMDNC_0_JAPAN-221509-1

                  中国軍の陳炳徳総参謀長

 

 中国軍の動向についての情報がなぜ米国から出てくるのかといぶかる向きもあるだろうが、秘密のベールに覆われた人民解放軍の動きは、日ごろ米国が 超大国ならではの政府や軍の情報収集能力を駆使して驚くほど詳細に把握しているのである。ストークス氏の報告も同氏自身が中国部長を務めた国防総省の中国 情報にももちろん立脚しているわけだ。

 

 この報告は、まず米国や日本などの政府、議会、軍関連機関へのサイバー攻撃は、大部分が中国からだという見解を踏まえて、その中国のサイバー作戦の最大の推進役は、人民解放軍総参謀部のうち「技術偵察」を任務とする「第3部」だと明記している。

 

 この第3部の従来の任務は「SIGINT」(通信諜報活動)と呼ばれる外国機関の通信傍受や暗号解読、自国側の通信防御だが、近年はその枠を大幅 に広げ、サイバー偵察、サイバー利用、サイバー攻撃なども活発に実行するようになった、と記している。現在では中国の対外的なサイバー作戦の統括はこの第 3部によるのだという。

 

 報告はこの総参謀部第3部全体については以下のように伝えていた。

 

 「第3部は年来、SIGINTを主要任務とし、北京市海淀区の西側丘陵地帯、厢紅旗地区に本部を置き、傘下には合計12の作戦局と3つの研究所を抱えている。第3部の司令官は孟学政少将、総要員は13万と推定される」

 

 同報告によると、中国軍総参謀部は、これからの戦争やそのための態勢構築にはコンピューターネットワークでの攻防が不可欠だとの基本認識を確立 し、そのためのサイバー作戦は第3部に統括させて、潜在敵の軍や行政に限らず、政治や経済の関連機関のコンピューターネットワークから特定個人の電子メー ルまでに侵入したり、妨害の攻撃をかける作戦を強化しているという。このため、第3部は中国全土でもコンピューター処理能力の高い人材が最も多数、最も集 中的に集まる組織となったとされる。

人民解放軍のサイバー攻撃に官民一体で対抗せよ

 では、この総参謀部第3部という巨大な組織の中で、米国や日本へのサイバー作戦を担当するのは、どこなのだろう。

(つづく)

 拉致問題に関しての注目すべき集まりが開かれます。

 

「救う会」などからの発表です。

 

北朝鮮に拉致された日本国民がなお生きているとみるにたる十二分の根拠があるということを焦点としたセミナーです。

http://pds.exblog.jp/pds/1/200606/23/94/e0006194_14344316.jpg

 

                   (横田めぐみさん)

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★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2011.11.30)12/10国際セミナー「拉致被害者はなぜ生きていると言えるのか」

開催 家族会・救う会・拉致議連は、12月10日(土)東京・都市センターホテルで、「拉致被害者はなぜ生きていると言えるのか」をテーマに国際セミナーを開催します。

以下はその概要です。


■12/10国際セミナー「拉致被害者はなぜ生きていると言えるのか」開催

◆国際セミナー概要

 家族会・救う会は今年、「生きているのになぜ助けられない!」というスローガンで活動してきましたが、その根拠となる「なぜ生きていると言えるのか」をテーマに、下記により拉致議連とともに国際セミナーを開催し、西岡力救う会会長等専門家が報告します。

 また、韓国では今年、韓国人拉致被害者申淑子(シン・スクチャ)さんが、「統営(トンヨン)の娘」として、日本における横田めぐみさんのようなシンボルとして関心が急浮上し、韓国民に北朝鮮の本質を正確に伝える新たなきっかけになるだろうと言われています。併せて朝鮮戦争時の拉致問題、戦後の拉致問題も大きく報道されました。

 この国際セミナーでは、申淑子さんの夫の呉吉男(オ・ギルナム)さんと共に救出運動を行っている金美英(キム・ミヨン)前韓東大学教授を招聘します。

 なお、呉吉男さんは経済学を専攻する学者(博士)で、ドイツ留学中の1985年に北朝鮮にだまされて家族とともに北朝鮮に入国しました。しかし、1986年に、ドイツで韓国人を拉致するよう指令された時、妻の申淑子さんは、「私たちはこうなってしまったが、他人を巻き込んではならない」と、拉致された夫が拉致に加担させられることに反対し、夫だけでも脱出させようとしました。呉吉男氏は北朝鮮から西ドイツに入国する途中、コペンハーゲンで工作員を振り切っ
て脱出しました。後に、北朝鮮の燿徳(ヨドク)収容所から脱北した人が、申淑子さんと二人の娘を見たと証言しています。

 また、脱北者で、元北朝鮮統一戦線部の幹部の張哲賢(チャン・チョルヒョン)氏を招聘します。北朝鮮の工作機関の内情について最も詳しく知る脱北者です。2002年9月の日朝首脳会談前に、金正日が拉致を行った工作機関等の幹部を集め、それぞれ何人拉致したか等を聞き取り対応を協議しています。同氏は、その時北朝鮮がどのような協議を行ったかにも詳しい人です。

                              以上

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■野田首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
下記をクリックして、ご意見を送ってください。
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■救う会全国協議会ニュース

発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)TEL 03-3946-5780 FAX 03-3946-5784  http://www.sukuukai.jp
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.日本やアメリカへのサイバー攻撃の発信源がわかった、という報告です。

http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/1/12/Diet_of_Japan_Kokkai_2009.jpg/300px-Diet_of_Japan_Kokkai_2009.jpg

 

    (サイバー攻撃の主要標的の一つ)

 日本ビジネスプレスの私の連載「国際激流と日本」からです。

 

 原文へのリンクは以下です。

 http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/30816

 

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国際激流と日本

日本へのサイバー攻撃の発信源が明らかに

攻撃対象の国別に編成されていた諜報機関

 

 

 米国でも日本でも、サイバー攻撃が波紋を広げ始めた。サイバー攻撃とは、コンピューターのネットワークへの攻撃である。日本では衆議院や参議院の各議員の事務所や三菱重工業のような防衛産業の中枢にサイバー攻撃がかけられた。

 

 その発信源はほとんどが中国だという証拠が指摘されている。もし中国だとすれば、中国のどのような組織が米国や日本のコンピューターネットワークに攻撃を発してくるのか。

 

 その発信源がワシントンで明らかにされた。結論を先に言えば、日米両国にサイバー攻撃をかけてくる最大の仕掛け人は中国人民解放軍の「総参謀部 第3部」という組織だというのだ。

 

 米国の首都ワシントンでも2010年から2011年にかけて、サイバー攻撃の被害が頻繁に伝えられるようになった。

 

  サイバー攻撃には大別して2種類がある。第1はコンピューターネットワークへの侵入である。情報を盗むことが主目的となる。第2はコンピューター ネットワークの攪乱や破壊である。米軍の司令部がコンピューターを通じて前線の部隊に命令を送るのを外部から妨害すれば、軍事的な攻撃にも等しくなる。

 

 米国では、国防総省関連の電子メール網や、中国批判で知られる有力議員の事務所のコンピューターネットワークへのサイバー攻撃が相次いでいる。米 国大企業のサイトにも侵入や破壊の試みがあった。また最新の報告では、米側の人工衛星に対して、明らかに中国からの発信とみられるサイバー攻撃が仕掛けら れたと指摘された。

総要員13万人の通信諜報活動部隊「総参謀部 第3部」

 さて、こうした背景の中で、これまで国防総省の中国部長などを歴任した中国軍のハイテク研究家、マーク・ストークス氏らは、11月下旬、「中国人民解放軍の通信諜報とサイバー偵察の基盤」と題する調査報告を作成した。

 

 同氏は現在、民間の安全保障研究機関「プロジェクト2049研究所」の専務理事を務めており、この報告も同研究所の調査結果として公表された。ストークス氏を中心に同研究所の2人の専門家が調査の作業に加わっている。

(つづく)

 

中国のインターネット規制は人権の弾圧だけでなく、経済面でも国際的な悪影響を生んでいるようです。

 

以下の記事を産経新聞に書きました。

 

本日の朝刊です。

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〔ワシントン=古森義久〕

 米国の政府と議会が連帯し中国のインターネット規制への反対を従来の人権弾圧への抗議から米国企業の損失の防止という立場に拡大して、推進していくこととなった。オバマ政権の主導に議会の超党派議員が歩調を合わせる形となった。

 

 米国通商代表部は10月末、世界貿易機関(WTO)に対し「米国企業のインターネット・サイトが中国で不当に規制や妨害されている」として中国政府に規制の基準を明示することを求める措置をとった。米国政府はこれまで中国のネット規制を人権や言論の抑圧として抗議してきたが、今回の措置は米国企業が中国の消費者へのアクセスを阻まれているとする通商問題としても提起した。

 

米国議会でもこの動きに対応する形で「中国に関する議会・政府委員会」が今月中旬、中国のネット規制についての公聴会を開き、人権弾圧と市場参入妨害の両面の主張から提起した。

 

「中国のインターネットとソシアル・メディアの検閲の人的被害と貿易への影響」と題する同公聴会では貴州省で政権批判の論文をネットに載せただけで懲役2年となった李元龍記者の息子で米国亡命を認められたアレックス氏が父の窮状を訴えた。キリスト教の集会をネットで呼びかけて逮捕された張前進牧師もその体験やネットの政権批判で「国家転覆」罪とされた他の人たちの実例を語った。

http://m1.aboluowang.com/news/data/uploadfile/200804/200804100459448.jpg

 

                  (李元龍氏と夫人)

 

 天安門事件で弾圧されて米国へ避難し、現在はカリフォルニア大学の特別教授として中国当局のネット弾圧を研究する萧强氏は「中国のネット利用者は4億5千万にも達したが、当局の監視や取締りも強力になった」と述べ、弾圧のメカニズムを説明した。とくに中国当局が米国のシスコ社に完成させた監視システム「金盾」や妨害網の「防火長城」がネット取締りに大きく寄与しているという。

 

 米国のネット関連企業の全国組織「コンピューター通信工業協会」のエド・ブラック会長は「米企業の中国向け販売はネット通信を当局に大幅に規制され、中国の競合企業を利しており、市場閉鎖に等しい」と証言し、多数の実例をあげた。

 

 「米国貿易法支援委員会」のギルバート・カプラン会長は中国でのツイッターやフェースブックというソシアル・メディアの全面禁止が米企業の中国市場への参入を阻んでいる、と証言した。中国当局は米企業の中国向けサイトをブロックして企業や商品の情報の流れを阻止し、ソシアル・メディアでの米製品の広告の機会も奪われているという。

 

 同委員会側では委員長のクリス・スミス下院議員(共和党)が「中国共産党政権のネット弾圧は個人の基本的人権の侵害であり、世界人権宣言にも中国独自の法律にも違反する」と非難した。副委員長のシェロッド・ブラウン上院議員(民主党)も「中国のネット規制は米国企業の中国消費者向けの情報提供の阻止であり、WTOを通じての強い抗議が必要だ」と主張した。

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アメリカの財政危機が大きな影を広げています。

 

一方、オバマ政権はアジアでの防衛強化策を打ち出しました。

中国の大軍拡についに我慢しきれず、という対応です。

中国へのソフトな関与政策をさんざん試みて、そんな柔らかい態度をとればとるほど、中国は軍事力を強め、理不尽に進出してくるという現実の教訓をいやというほど、味わわされた結果だといえます。

 

このオバマ政権のアジア重視安保政策は日本にとっても歓迎すべき動きです。しかしアメリカ側では財政危機のために国防費の削減が予測されます。

 

日本はいまこそアメリカのアジア防衛重視に協力を増すべきです。

ではなにができるのか。

アジアでの日米同盟の抑止力を強めるためには、日本の集団的自衛権の自縄自縛を解くことでしょう。この動きは中国にとって最も効果のある防衛策です。

 

集団的自衛権というのは、主権国家ならどの国でも持っている固有の権利です。権利であって、義務ではありません。日本だけが自国の判断や行動を信用できず、自らタブーとしているのです。

 

そのへんの事情を以下の産経新聞社説も論じています。

 

【主張】米財政危機 防衛力強化に日本は汗を

 

 財政赤字削減をめぐる米議会の超党派協議が決裂したことで、米国防予算が今後10年で1兆ドル以上の大幅削減を迫られる恐れが強まっている。

 

 米財政が世界経済や欧州にもたらすリスクもさることながら、中国の軍事的台頭などで安全保障環境の悪化が著しいアジア太平洋の戦略情勢に及ぼす悪影響がとりわけ心配だ。

 

 野田佳彦政権は、日米安保体制の実効性を損なうことがないよう、オバマ政権と議会に格別の努力を申し入れる必要がある。と同時に、同盟の空洞化を防ぐた め日本も担うべき責任を果たすべきだ。9年連続の防衛費削減により弱体化している防衛力を強化するだけでなく、集団的自衛権行使容認に踏み切るべきであ る。

 

 協議決裂により、8月に成立した関連法の「トリガー条項」(歳出自動削減)が発動される。2013年度から10年間で1兆2千億ドル(約92兆円)の歳出が強制削減されるが、問題はその約半分が国防費削減に向かうことだ。

 

 国防当局はすでに4500億ドルの削減を義務づけられ、トリガー条項分を含めると1兆ドルを超す。イラク、アフガニスタン戦費を除いた国防予算は年間5千億ドル規模で、単純計算でも毎年2割(1千億ドル)以上の巨額の削り込みを強いられることになる。

 

 特に日本関係では、航空自衛隊の次期主力戦闘機(FX)の有力候補であるF35の生産計画縮小▽海兵隊の約2万人削減や装備縮小と相まって有事即応能力が減退する▽核戦力削減で「核の傘」(拡大抑止)が損なわれる-などの事態も憂慮される。

 

 中国や北朝鮮の脅威に対抗するには、米国と日韓豪などとの同盟強化が絶対に欠かせない。

 

 日本防衛の最前線となる海兵隊の抑止能力強化に向けた普天間飛行場移設の早期実現は当然だ。必要な在日米軍経費負担の確保などに加え、南西諸島などの独自防衛にも一層努力する必要がある。

 

 「アジア太平洋シフト」を鮮明にしたオバマ氏は「アジア太平洋に展開する米軍の維持・強化は最優先課題」と強調するが、それには議会の説得が不可欠になる。

 

 野田首相は重要閣僚の派遣や自らの訪米で、議会説得に協力することも検討すべきだ。日本の安全とアジア太平洋の安定に直結する同盟の危機といえる。日米が協力してともに汗をかきたい。

 

 

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