2012年05月

5月29日付のニューヨーク・タイムズの15ページに全面の意見広告が掲載されました。日本を「慰安婦問題」で不当に攻撃し、誹謗するデマ広告です。

 

あえてデマと書くのは、内容が捏造、歪曲、悪意に満ちているからです。広告を出したのは韓国の新聞報道などによると、在米韓国系の活動家たちのようです。

 

写真は西ドイツのブラント首相がポーランドのワルシャワのユダヤ人収容所の跡でひざまずき、謝罪の意を表している情景です。

 

 

歌手キム・ジャンフン、NYタイムズにまた慰安婦問題全面広告

 

そしてこの意見広告は次のような記述を掲げています。

原文はもちろん英語ですが、私がざっと訳してみました。

 

「1971年にはドイツの首相ウィリー・ブラントがポーランドのワルシャワの戦争犠牲者記念碑の前にひざまずき、許しを求めた。

 

 この行動は世界との和解へのドイツの誠実な訴えの象徴となり、世界平和に大きく貢献した。

 

 だが対照的に、日本政府は、第二次世界大戦中に日本軍兵士のための性的奴隷として行動することを強制された慰安婦たちに適切な謝罪をせず、適切な賠償もしていない。

 

 日本政府はドイツの行動を学ぶ必要がある。

 

 日本政府は慰安婦たちへの心からの謝罪を一日も早く表明しなければならない。そうしてみて初めて日本政府は北東アジアの平和に寄与することができるのだ」

 

「あなたは覚えていますか?」

 

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広告の内容は以上です。

 

ごく簡単に考えても、この記述には以下の重大な間違いがあります。

 

(1)ナチス・ドイツがユダヤ民族600万人を虐殺したことを日本の「慰安婦」問題と同等にみなしている。

 

(2)日本の政府や軍が「慰安婦」を強制的に連行したり、活動をさせたことはないとされるのに、「強制」と断定している。

 

(3)個人の任意による商業的活動での売春活動の従事者すべてを「セックス・スレイブ」(性的奴隷)という実態とは異なる表現で断じている。

 

(4)「慰安婦」となった人たちの不幸への謝罪は日本政府は「河野談話」などとして表明したのに、日本政府は謝罪していないと断じる(「適切」というひっかけ言葉に逃げる狡猾な手法)

 

(5)戦争関連のこの種の賠償は政府間では日韓国交樹立の際に済んでおり、さらに「慰安婦問題」ではその後の政府が支援しての民間資金で供しているのに、なにも賠償がないと断じる(ここでも「適切」という主観的な表現を巧妙に使っている)

 

 と、こんな調子です。

 

 さて明白に標的とされた「日本政府」がどう対応するか。

注視したいところです。

 米軍の近代兵器に中国製の偽造電子部品が大量に侵入していたという報告のつづきです。   

 

 原文へのリンクは以下です。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/35316

 国際激流と日本

米軍兵器に巣食う大量の中国製偽造部品

ヘリコプターのレーダーから高度なミサイル迎撃システムまで

 P-8A 試作1号機

               (ポセイドンの第一号機)

            

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  同表示盤は米空軍の輸送機C130J(主要調達はロッキード・マーティン社)やC27J、C17、米海兵隊のヘリコプターCH46に装備され、パイロットにエンジン や機体、燃料の状況を知らせる。欠陥メモリーチップは表示盤の機能を削ぎ、重大な危険をも招くが、この偽造チップ使用は米軍当局には翌2011年9月まで 通報されなかった。

 

 L3ディスプレー・システムズ社は偽造品をカリフォルニア州の下請け企業から調達したが、その下請け企業は中国・深センの中国企業(前記の企業と は別)から買ったことが判明した。同軍事委員会の調査では、L3社は2009年から2010年までの2年間に同じ中国企業製造の偽造電子部品を合計8万 4000個も購入し、その多くが米軍の兵器に実際に使われたことを確認した」

 

【対潜・対艦戦闘用軍用機の氷付着探知モジュール】

 「2011年8月、ボーイング社は対潜・対艦戦闘用の軍用機として開発し、試験中の自社製『P8Aポセイドン』の氷付着探知モジュールが、中古品を新品のように装った偽造部品だったことが判明したとして、米海軍当局に緊急通報した。

 

 その偽造部品は試験飛行ですでに壊れた実例があり、即時、交換の必要が生じたという。

 

 同部品をボーイング社に納入していた下請けのBAE社は、同種の偽造中古部品数百基の混入に気づき、2010年1月にボーイング社に通告していた。だが、ボーイング社は海軍当局への通報を1年半以上も遅らせた。

 

 BAE社は偽造部品をフロリダ州の下請け企業から、テキサス州の下請け企業を通じて購入したという。軍事委員会は同部品の製造元が中国・深センの 企業(上記の2社とは別)だったことを確認した。同モジュールが完全に機能しないと、同軍用機の機体に付着した氷の発見が難しくなり、飛行に支障が起き る」

 

 上院軍事委員会の報告書の核心は以上の通りだった。なんともショッキングな実態である。米軍の兵器の製造や調達のずさんさと同時に、中国側の偽造品・模造品のグローバル規模での横行ぶりのすさまじさが明らかになったと言える。

(つづく)

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 米軍の最新鋭兵器に中国製の偽造電子部品が組みこまれているというのは、信じられない話でしょう。

 

 でも具体的な事例が報告されています。

 

 日本ビジネスプレスの「国際激流と日本」からの紹介です。

 

 原文へのリンクは以下です。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/35316

 国際激流と日本

米軍兵器に巣食う大量の中国製偽造部品

ヘリコプターのレーダーから高度なミサイル迎撃システムまで

 

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  ひとまずこの総括を読むと、いくつもの疑問が浮かびあがる。まずはこんなことが現実にあるのか、という疑いだろう。世界に冠たる米軍が誇る近代兵器の電子部品に偽造品が多数、使われているなどということが本当なのか。

 

 偽造品というからには特定メーカーの名称を偽り、違法業者が違法に製造した品物だろう。なぜそれがすぐに分からないのか。そんな電子製品がそもそ もきちんと機能するのか。兵器を使う側も簡単には分からなかったのだから、偽物の部品も偽物なりに一応の機能はするということなのだろうか。

様々な兵器の中枢部分に偽造部品が

 報告書は個別の兵器の偽造部品について詳述していた。その要旨は以下のようだった。

 

【海軍ヘリコプターの前方直視赤外線システム】

 「2011年9月、米海軍のヘリコプター『SH60B』の前方直視赤外線システム(FLIR)内部の電磁妨害濾波器(EIF)3基に偽造電子部品が組み込まれていたことが判明したとの通報が、FLIR調達元の米国大手軍事企業のレイセオン社から海軍当局になされた。

 

 対潜水艦、対水上艦の戦闘や偵察を任務とするSH60BヘリのFLIRは暗視やミサイル発射照準の機能を有するが、その内部のEIFに欠陥があれば、ミサイル発射や夜間偵察の戦闘能力を削がれる。

 

 上院軍事委員会はその偽造品が中国・深センの企業によって製造され、他の2国と米国内の3州を経て、レイセオン社のテキサス州の下請け企業から同社に調達されたことを確認した」

 

【軍用機用表示盤のメモリーチップ】

 「2010年11月、米国軍事部品企業のL3ディスプレー・システムズ社は自社製の軍用機用表示盤500基以上に偽造品のメモリーチップを内蔵させてしまったことを察知した。

   (つづく)

 

 

 びっくり仰天の出来事です。

 

 米軍の各種近代兵器の部品の多くが中国製の偽物だったというのです。

 

 こんなことが現実にあるのか。

 しかし肝心のアメリカの連邦議会の調査がそんな結論を出したのだから信じるしかありません。

 

 さてどんなことなのか。

 

 日本ビジネスプレスの「国際激流と日本」からです。

 

 原文へのリンクは以下です。

 http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/35316

 国際激流と日本

発覚!米軍兵器に巣食う大量の中国製偽造部品

ヘリコプターのレーダーから高度なミサイル迎撃システムまで

 

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 近代兵器と言えば、なんといっても唯一のスーパーパワーたる米国が世界の先頭に立つ。ところが最近の米軍の各種兵器には、偽物の電子部品が多数まぎれこんでいるという。

 

 偽造部品はミサイルや軍用機というような兵器の性能を大きく狂わせる危険がある。しかも、その偽造品の大多数は米国に挑戦する中国の製品だというのである。

 

 米国から兵器を購入する日本にとっても他人事ではない。なんとも奇妙な、そして恐ろしい話ではないか――。

1800件の偽造電子部品を発見

 米国の近代兵器の電子部品の多くが中国製の偽造品だというブラックジョークのような話は、米国上院の軍事委員会がつい最近の5月下旬に公表した調査報告の結果だった。この委員会が多数の専門家を投入し、1年以上もの時間をかけて実施した調査の総括である。

 

 上院軍事委員会と言えば、委員長は民主党のカール・レビン議員、共和党側の筆頭委員はジョン・マケイン議員という、ともに大物である。連邦議会全体でも最も重みのある委員会の1つなのだ。

 

 「国防総省の供給系統での偽造電子部品の調査」と題するこの報告書の内容を紹介しよう。

 

 まず総括である。

 

 「当軍事委員会は2009年から2010年までの2年間の国防総省への兵器供給を対象とした調査で、合計1800件の偽造電子部品を発見した。この偽造品は部品の個数だと100万以上となった」

 

 「これら偽造品の製造源に関して、当委員会は約100件を追跡調査した。するとその70%以上が中国であることが確認された。その他の国としては イギリスやカナダも浮上したが、そもそもの製造国から転売された形跡が濃く、ここでも世界の偽造品大国である中国の影が大きい」

(つづく)

 アメリカ大統領選挙で共和党候補に指名されることが確実なミット・ロムニー氏は外交政策をどうするのか。

 

 次のような記事を書きました。

 

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[ワシントン=古森義久〕

 

 米国大統領選挙で共和党の指名候補になると目されるミット・ロムニー氏の外交政策の枠組みが浮かびあがってきた。対外的に米国の価値観を強く押し出し、力の立場からの強固な姿勢をとることでオバマ大統領との差異を鮮明にする構えだが、なおその個別の具体的な政策には不透明な部分も多いままとなっている。

 

 いまの選挙キャンペーンでは外交課題での論争は少ないが、ロムニー候補はイラン、アフガニスタン、シリア、ロシア、中国、北朝鮮などに対する政策でいずれもオバマ政権のこれまでの姿勢を非難した。

 

 ただし同候補はイランの核兵器開発に対してはオバマ政権の対応が甘いとしながらも、経済制裁をどう強化するか、軍事力をどう行使するか、については具体的に述べていない。アフガニスタンについてはオバマ大統領が米軍の完全撤退を2014年中と発表したことに対し、自分は期限は絶対につけないと言明するに留めた。シリアについてはオバマ政権が民主勢力への直接の支援を欧州側に委ねたことを批判し、介入をも辞さない方針を示した。

 

 中国に対してもロムニー候補はオバマ政策が宥和的だと非難し、とくに台湾への武器輸出の拡大、日本などとの共同のミサイル防衛の強化、通貨や貿易での対中制裁の強化、人権抑圧への強い糾弾などを強調した。北朝鮮に対しては中国への圧力を増し核開発を停止させることや食糧支援は現状ではしないことを明言した。

 

 ロムニー陣営は外交や安保の政策づくりでは共和党のブッシュ前政権や同先代政権の実務の枢要ポストにあったマイケル・ヘイデン元大統領国家安全保障補佐官、エリオット・コーエン元国務省顧問、キム・ホルムズ元国務次官補、マイケル・チェートフ元国土防衛長官などを配している。これらの専門家は米国の国益や価値観をためらわずに外部に押し出す保守派で、オバマ政権の多国間協議重視や対話優先の外交には明確に反対している。

 

ロムニー陣営はキッシンジャー氏やスコウクロフト氏という共和党の伝統的な大物の穏健派の起用はいまのところ避けているようにみえる。共和党内部での激しい争いがいまやっと終わった段階だから、こんご外交スタッフも幅を広げるとみられるが、ブッシュ前政権で対日政策にもかかわったジム・シン元国防次官補やジョン・ボルトン元国務次官はすでにロムニー陣営への参加を宣言した。

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