2012年12月

安倍晋三氏が再度、首相になりました。

 

安倍政権にとっての主要課題は憲法をどうするかです。

 

いまの憲法のままでは日本は亡ぶことにもなりかねない。

 

そんなことを私の著書の内容を踏まえて書きました。

 

日本ビジネスプレス「国際激流と日本」からです。

 

原文へのリンクは以下です。

 http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/36830

国際激流と日本

なぜ「憲法が日本を亡ぼす」のか

ようやく国際的な現実に追いついてきた憲法改正議論

 

                           =====

 首相に就任する自民党の安倍晋三総裁は憲法の改正を正面から検討し、推し進めることを宣言した。日本維新の会など自民党以外の政党も、いまの憲法の欠陥を指摘する傾向が広がってきた。前首相となる野田佳彦氏もいまや改憲論者として知られてきた。

 

 思えば、日本の政界の憲法への姿勢もずいぶんと変わったものである。私自身は長年にわたり、国外での報道活動を重ねるほどに、日本の憲法の欠陥を 意識するようになった。そして、その是正の必要を強く感じてきた。だから日本国内の現状には多数派の意見がやっと国際的な現実に追いついてきた、という思 いをも抱く。

 

 もちろん日本国憲法にはそれなりの効用もあった。とにかく、なにがなんでも武力は使わないという宣言は人類の理想の表明だと言えよう。他国の善意 や公正に信をおくという大前提も立派な思想ではあろう。実利面を見ても、東西冷戦の中で自国の防衛を同盟相手の米国に委ねて自国の経済繁栄に集中すること ができたのも、憲法のおかげだろう。

 

 だが、日本が独立した主権国家として、自国の安全を守る、国土や国民を防衛する、ということとなると、この憲法は明らかに制約が多すぎた。欠陥が 多々だった。多くの国家が利害を対立させる現実の世界で、“どんなことがあっても、たとえ自国を守るためであっても、武力を使わず、戦わない”と言うに等 しい宣言は、降伏や屈服という選択肢を残すだけである。

憲法第9条に書いてあること

 では、日本の憲法にはどんな欠陥があるのか。なぜ、そうなのか。

 そのあたりの解説を試みる本をこの11月に上梓した。『憲法が日本を亡ぼす』(海竜社)という本である。タイトルはやや大げさに響くかもしれないが、尖閣諸島や竹島という固有の領土に実際の脅威が迫るいまの日本にとって、現行の憲法では十分な国の防衛ができないという懸念を、深刻に感じるようになったのだ。

 

 2012年という激動の年が終わりを告げるに際し、わが日本にとっての憲法という古くて新しい課題を自著の骨子に沿って整理してみたい。

 

 論議の焦点となる憲法第9条の条文を、まず改めて点検してみよう。

 憲法の第2章「戦争の放棄」と題され、第9条の見出しの後には<戦争放棄、軍備不保持、交戦権否認>と記されている。その次に以下の記述がある。

 

 <日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。 

2. 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。>

 

(つづく)

 ワシントンの大手シンクタンク「戦略国際問題研究所(CSIS)」で12月18日、「日本の総選挙の結果と日米同盟」という題のシンポジウムが開かれました。

 

私は基調報告者として招かれました。

 

私なりに総選挙の結果の分析とその日米同盟への影響の予測を語りました。

 

以下はその案内状と実際のシンポジウムのビデオ録画へのリンクです。

Japan's Election Result and the U.S.-Japan Alliance

with

Yoshihisa Komori
Editor-at-Large (in Washington)
The Sankei Shimbun


Kurt Tong
Deputy Chief of Mission
U.S. Embassy, T
okyo


Moderated by

Michael J. Green
Senior Vice President for Asia and Japan Chair, CSIS
Associate Professor, Georgetown University

 


Tuesday, December 18
3:00 - 4:30 PM
CSIS Conference Room B1C
CSIS 1800 K. St. NW, Washington, DC 20006


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 以下はこのシンポジウム録画へのリンクです。

 

https://csis.org/event/japans-election-result-and-us-japan-alliance

さて私はこの報告とその後の質疑応答では率直な自分の意見を述べました。参加者は約160人とされ、盛況でした。アメリカ人、日本人のほか中国のメディアや政府関係者の名前も多数、事前登録されていました。

 

尖閣問題、歴史問題などでは私は中国側が反発するようなことをかなり述べましたが、反論は意外なほど少なかったです。

 

このシンポジウムで私が述べたことの骨子は以下のとおりです。

ここではごく大ざっぱに略しました。実際の発言ではもっとずっと丁寧に説明したつもりです。

 

△総選挙では原発反対派が惨敗した。日米のエネルギー政策協調という点では歓迎してもよい結果だろう。

 

△日米同盟は政党も国民も大多数がすでに支持しているため、争点とはならず、同盟強化を説く政党が勢力を伸ばした。

 

△民主党の壊滅的な敗北も日米同盟を踏みにじるような鳩山首相らの発言が原因の一部となった。

 

△戦後の総選挙でも初めて、憲法改正が主要な政策課題として浮上した。憲法改正を主張する自民党や日本維新の会は勝ち、反対派の共産党や社民党は後退した。

 

△安倍首相誕生の展望に中国や北朝鮮はさっそく「危険な軍国主義者の登場」などと、ののしりを浴びせてきたが、そもそも日米同盟に反対する国々だから当然の反応だった。世界でも最も平和的、反軍志向の日本に「危険な軍国主義者」などありえない。

 

△アメリカの一部からも安倍氏に対し、「ナショナリスト」「右翼」「タカ派」というような、あざけり的なレッテル言葉が投げかけられたが、この評者たちは安倍氏が民主主義や人権、自由を尊重し、アメリカとの共通の価値観に基づく日米同盟を強く支持してきた事実をみていない。

 

△いわゆる慰安婦問題では安倍氏は「日本の軍や政府が政策として組織的にアジア各国の女性を売春婦として大量に強制徴用した」という主張が事実無根であることを一貫して述べているだけだ。こんな虚構の非難は日本国民の後世の世代への恥辱となる。

 

△慰安婦問題のような歴史問題での日本非難は戦争という大きな流れのなかで起きた出来事を孤立させて、取り出し、現在の倫理を当てはめて、今の日本を糾弾するという点でアンフェアだ。では日本への原爆投下の倫理性はどうなのか。

 

△安倍氏は歴史問題では日本国内の多数の人間の考えや感情を代弁している。祖先への不当な誹謗を正すことであり、いまの日本政府の防衛政策や外交政策とはまったく別の次元の心の問題なのだ。

 

△戦時中にドイツがしたことと、日本のしたことはまったく異なる。ドイツの謝罪はユダヤ民族の絶滅作戦に対してがあくまで主だ。戦争に直接、かかわっていない民族全体を国家の最高首脳部が明確な政策として事前に決めて、その大虐殺を実行するというような行為は戦時中の日本には皆無だった。

 アメリカ議会の長老ダニエル・イノウエ上院議員の死去が各方面で語られ、悼まれています。

 

 

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 日系2世のイノウエ氏の多難で輝く実績は周知のとおりです。

 

 しかし意外と知られていないのは、このイノウエ議員がアメリカ議会下院で同じ日系議員のマイク・ホンダ氏が中国勢力から推されて提出した日本のいわゆる慰安婦非難決議案に強く反対していた事実です。

 

 日本のメディアでもこの点を伝える報道はほぼ皆無です。

 

 以下のような記事を産経新聞に書きました。

 

                       ======

 

【評伝】ダニエル・イノウエ氏 日米関係の深層、大きな損失
2012年12月19日 産経新聞 東京朝刊 総合・内政面

 米国上院長老のダニエル・イノウエ議員の死去は日米関係の深層にも大きな損失として悲しみの波紋を広げた。イノウエ議員が近年、日米間での慰安婦問題など複雑な課題でも米国の国政の場で日本側の立場や心情に配慮した言動をも取ってきたからだ。

福岡県から米国に移民として渡った日系1世を両親にもつイノウエ氏の半生は、自らの「日本」を否定することでもあった。日米開戦で日本側との絆を疑われて 集団収容された日系米人たちが米国への忠誠を誓って米軍に志願し、欧州戦線で活躍した。イノウエ氏はその中心人物だった。

同氏の所属し た日系人部隊第442連隊は欧州戦線でドイツ軍と勇猛果敢に戦い、輝かしい戦果をあげた。同氏はその戦闘で負傷し、右腕を失った。しかし勲章を得て帰国し た同氏がカリフォルニアの理髪店で日本人の血を理由にサービスを断られた体験は、当時の米国社会の偏見を示す実例として広く伝えられた。

戦後、弁護士を経て連邦議員となってからもイノウエ氏は長年、日本側と接触せず、日米関係へのかかわりもなかった。1980年代の日米貿易摩擦でも米国政 治家として日本の市場閉鎖性などを非難した。だが日米の利害の激しい衝突がなくなったここ十数年、両国関係にも日本にも積極的にかかわるようになった。

イノウエ氏は2007年6月、下院が日本の慰安婦問題非難の決議案を事実誤認のまま推進したときは、「もう済んだ過去の問題で現在の友好を傷つけるな」と正面から反対した。

同氏は戦争中に日本軍捕虜となった米人たちの抗議活動にも、日本側との和解を促す役割を果たした。最近ではアジア太平洋の安定や日米防衛協力の推進のために普天間基地問題でも両国の歩み寄りを提唱した。

なおアジアの安定に関してイノウエ氏は11年1月、米議会の超党派機関「米中経済安保調査委員会」が開いた公聴会で中国の海軍力やサイバー攻撃能力の増強、対艦ミサイルやステルス戦闘機の開発への警告を発し、日米同盟の意義を改めて強調もした。

同年7月には、北朝鮮に家族を拉致された日本人の「家族会」の代表たちにも会って、熱い支援を送っていた。「上院の同僚に呼びかけて解決に協力したい」と日本側を勇気づけた。

イノウエ氏の日米関係への深いかかわりは08年5月まで6年半も駐米大使を務めた加藤良三氏の説得も大きかった。加藤氏の送別パーティーではイノウエ氏が送別の乾杯を提唱し、別れを惜しんでいた。

米国政界の最有力者として日米関係を多方面から支えた知日派イノウエ氏の死は両国間の損失としても惜しまれる。(ワシントン 古森義久)

  アジアといtっても、日本で語られるアジアは中国と朝鮮半島だけのようです。

 

 ところがこれら国々はアジア全体では特殊な存在です。

 

 アジアにもいろいろあるのです。

 

 アジアには日本のとくに安倍政権による軍事力増強をまともに期待している諸国が存在します。

 

 日本ビジネスプレス「国際激流と日本」からです。

 

 原文へのリンクは以下です。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/36788

国際激流と日本

右傾化ではない、
日本は「真ん中」に戻っていくだけ

 

                 ===========

東南アジア諸国は日本の軍事力増強を望んでいる

 この点、グリーン氏はフィリピン外相が最近、中国の軍拡への抑止として日本が消極平和主義憲法を捨てて、「再軍備」を進めてほしいと言明したこと を指摘した。フィリピンのアルバート・デルロサリオ外相はイギリスの「フィナンシャル・タイムズ」のインタビューに応じて、日本の軍備増強への明確な要望 を述べたのだった。この12月9日に同紙が大きく報道した。

 

 その上でグリーン氏が語った。

 

 「日本がアジア全体への軍事的脅威になるという中国の主張は、他のアジア諸国は信じないでしょう。東南アジア諸国はむしろ日本の軍事力増強を望んでいます。中国の軍拡へのバランスを取るという願いからです」

 

 グリーン氏は米国側にも言葉を向ける。

 

 「私はオバマ政権2期目の対日政策担当者が新しくなり、韓国の一部の声など

に影響され、安倍政権に対し『右傾化』への警告などを送ることを恐れています。それは大きなミスとなります。まず日本の対米信頼を崩し、日米同盟にもマイナスの影響を与えます」

 

 グリーン氏は安倍氏が首相だった時代の米国側の動きについても論評した。

 

 「2007年当時、米国では、いわゆる慰安婦問題を機に左派のエリートや『ニューヨーク・タイムズ』『ロサンゼルス・タイムズ』が安倍氏を“危険な右翼”として叩きました。安倍氏の政府間レベルでの戦略的な貢献を認識することなく、でした。

 私たちは米国政府部内にいて、日米同盟を強化し安保面での協力を推進しようとする安倍氏の手腕やビジョンをよく理解し、高く評価していました。で も、そんな側面をまったく見ようとはしない安倍バッシングが始まったのです。米国での『安倍叩き』は、安倍氏を徹底的に憎む日本の朝日新聞の手法を一部輸 入した形で行われました。その繰り返しは避けたいところです」

 

 アメリカといっても多様である。周知のようにヘリテージ財団もグリーン氏も共和党系である。民主党のオバマ政権とは政策や認識を異にする点も多 い。だがそれでも、安全保障やアジア、日本を専門とする米国の識者の間に、「日本の右傾化」という表現を意味のない不当なレッテル言葉だと見なす層が健在 だという事実は、日本側でもよく知っておくべきだろう。

 

 日本のこれからの安全保障や防衛政策を巡る議論は、そうした無意味な政治的レッテルに惑わされず、真の課題へとまっすぐに進んでいくべきである。

(終わり)

 自民党の政権担当が決まっての日本の課題は多角的にみることが欠かせません。日本との外部との関係をみる視点、あるいは外部から直接に日本をみる角度などがあるでしょう。

 

 そのなかでも奇異なのは、長年、日本を研究してきたような外国人学者からの、いまの安倍政権再登場が日本にとって、なにかふさわしくないかのような批判的な論評です。

 

 田久保忠衛氏がその点を具体的に指摘しています。

 

 この論文の最後の部分です。

 

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【正論】杏林大学名誉教授・田久保忠衛 「日本健全化」の第一歩が始まる
2012年12月18日 産経新聞 東京朝刊 オピニオン面

 少なくとも自民党幹部は勝って奢(おご)らず、敗者の民主党に対しても部分的政策協議に応じたい、と相手を尊重する武士道的態度は示していた。安倍晋三 総裁は首相就任後に訪米すると明言した。戦後最大の困難と称していい国際情勢の中で打つべき手の優先順位を知っているからだろう。総選挙は手段であって、 結果を利用して国家の再建をするのだと石破茂幹事長は淡々と述べていた。自民党当選者多数の抱負なるものを聞いてきたが、ひたすら投票者に媚(こ)び、選 挙区のために全力を尽くすなどと涙を流している手合いが少なくない中だったので、2人の深沈たる態度が目立ったのかもしれない。

≪脱原発、卒原発…は敗退した≫

とにかく、「戦後」を清算しなければならないという一大宿題を抱えている日本にとって絶望的なのは、選挙民の前で繰り広げられる大衆迎合的な政治家の振る 舞いが年々、大袈裟(おおげさ)になってきていることである。ポピュリズムは民主主義には付き物だから、ある程度は仕方がないにしても、自分こそは世界一 誠実で被害者の心の痛みが分かる、と自称する候補者が偽善者ぶりの競争を始めたら、どのような結果になるのだろうか。「反原発」「卒原発」「原発即時ゼ ロ」…。最後には「元祖・反原発」の虚言が飛び交った。これを煽(あお)り立てた報道機関はどことどこであったか。罪は深い。

40に近 い原発立地選挙区で当選したのは、条件付きながら原発を容認する自民党候補者だった。当選者の中に民主党幹部数人が含まれているが、知名度の高い人々であ るから、原発立地選挙区であるなしにかかわらず、もともと当選するとみられていた。これは何を意味するのだろうか。何の責任も持たずに平和と叫ぶ偽者と同 様、反原発を売り物にする政治家には、いかがわしい者が混じっているということを物語ってはいないか。被災地、被災者への対応は別の問題である。選挙民は これを峻別(しゅんべつ)したと考えれば、救われる。

≪芦田と石橋も説いた憲法改正≫

自民党の大勝は目立つが、日本維新の会とみんなの党の躍進も世間の耳目を集めている。民主党への反感によって揺り戻しが起きたとの解釈もできるが、内外の情勢激変に何とか対応しようという国民の気持ちが底流にあったことと、無関係ではないと思う。

日本がサンフランシスコ講和条約に調印した直後の昭和27年1月1日付の毎日新聞朝刊紙上で、安倍能成・学習院院長、芦田均元首相、石橋湛山元蔵相、中山 伊知郎・一橋大学学長の4人が独立と防衛について座談会を行っている。人から教えられて改めて読んでみたが、一驚した。4人とも戦後の進歩的文化人ではな く、戦前に軍部に抵抗した経験を持つ自由主義者だ。この中で、芦田と石橋は、国際情勢の現状から再軍備と憲法改正の必要性を説いている。芦田は、「日本民 族は不幸にして常に世界の大勢を見ることを怠り、独断に流れる」と警告し、石橋は、「(再軍備について)将来日本に力が出来れば自分でやるべき義務があ る」と明言し、改憲を2度にわたって口にしている。

何も自民党結党の精神に戻れ、などと説教じみたことは言わないが、当時の政治家には 俗説に阿(おもね)らない稜々(りょうりょう)たる気骨があった。政治家として波瀾万丈(はらんばんじょう)の経験をした後で名著『指導者とは』を書いた ニクソン元米大統領は、「はっきり書いておきたいことがある。偉大な指導者は必ずしも善良な人ではないことである」と述べた。政治家には含意を汲(く)み 取ってほしい。

≪気になる米リベラル派の誤解≫

今回の選挙結果を新生日本の第一歩とする場合、前記の3党には通底す るところがあるが、最大の障害は公明党だろう。山口那津男同党代表は、集団的自衛権を行使できるよう、憲法解釈を変更したり第9条の改正に動いたりした場 合の、連立離脱を示唆している。時代の大きな流れの中で、公明党は民主、社民、共産党並みの野党になってしまうのであろうか。

日本の新しい動向に対する、米民主党リベラル派と称される人々による見解は少々、気になる。

ジョセフ・S・ナイ・ハーバード大学教授は11月27日付英紙フィナンシャル・タイムズに、「日本のナショナリズムは弱さの表れ」と題する一文を書き、中 国と日本にあたかも危険なナショナリズムが生まれているかのように述べている。独裁国家が国策として育成したナショナリズムと、健全なナショナリズムに欠 けている日本の現状を等しく扱う誤りを犯している。氏は最新の「アーミテージ・ナイ報告」で、日本がこのままでは二流国家になる、と心配してくれたはずで はなかったか。

旧知のジェラルド・カーティス・コロンビア大学教授は、12月3日付日本経済新聞で、尖閣諸島をめぐる日中の争いの原因は石原慎太郎発言だと断じているが、因果関係をもう少し考えてほしい。

日本の健全化への第一歩を、米国にはむしろ祝福してもらいたい。強い日本と強い日米同盟の絆こそが、アジアと世界の安定になる、と私は確信している。(たくぼ ただえ)

 

 

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